『CUBE』 オススメ度 10/10

CUBE ファイナル・エディション

 『CUBE ZERO』……。これはひどい。せめて「時間の浪費は神への冒涜だよ」(だっけ?)という台詞を、観る前に言って欲しかったよ……。

 後になるほどダメになるシリーズものは枚挙に暇がない(むしろそれが普通)とは言え、ここまで落差の激しいのもなかなかあるものではないだろう。

 ただのダメSFグロ映画ならともかく、変な設定を付け加えることで奇跡的な超傑作である元祖CUBEの完成度すら下げてしまうので余計にたちが悪い。

 地雷であると知らせる以外特に言及して面白いものでもないので、口直しに元祖CUBEの方のレビューを書くことにする。

 低予算で大ヒットして『CUBE』ものとでも言うべき一連の後追い作品を生み出した作品であるが、完成度において元祖CUBEに勝るものはない。今度も当分不可能だろう。

 CUBEとその中に入れられたキャラクターたちは、見事に世界と人生のメタファーになっている。

 年齢・性別・外見・性格が違うさまざまな人間がいる。しかしなぜここにいるのか、なぜ来たのか誰も知らない。罪を犯した罰か、神の思し召しか、政府や宇宙人の陰謀か、はたまた偶然か。みんな意見は持っているが答えはない。

 大きさは十分理解できる程度なのに内部は複雑であり探検し尽くすのはとても大変である。理不尽で残酷な死があちらこちらに待っている。ただじっとしていてもいつかは死ぬ。でもなんだかんだ言って自分たち同士で殺し合ってるケースが多かったりする。

 中には一見不可解なそのルールを理解できる者もいるし、作るのに参加している者すらもいる。しかし全体を理解している者は誰もいない。

 作られた意図までくるとさっぱりである。おそらく外にもいないのだろう。出口はあるのか。そもそも“外”とはなんだ。皆なんとなくあると思っているようだが本当にあるのか。

 これ以上に大きなテーマをこれ以上小さなセットに詰め込むことは、世界か人間か映画の技術のどれかが大きく変わらない限りそうそうできることではないだろう。

 グロ描写が全く駄目という人以外は一度は観ておくように。ちなみにビデオ屋でパチものと間違えないように注意。そして2やZEROを観るのは、我慢できたら我慢するが吉。

コメント

  1. CUBE

     カナダの映画製作機関による、低予算で製作されながらもカルト的なファンを持つ映画。粗筋 男女5人がふと目を覚ますと、正方形の部屋に閉じ込められていた。部屋には天井・床・壁に扉があり、同じ正方形の部屋へと続いていた。 正方形の部屋はどれも同じに見えるが、…

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