2010 4/25

代替医療のトリック

 うちではお馴染みのサイモン・シン4作目。テーマはもちろん代替医療

  • 第1章 いかにして真実を突き止めるか
  • 第2章 鍼の真実
  • 第3章 ホメオパシーの真実
  • 第4章 カイロプラクティックの真実
  • 第5章 ハーブ療法の真実
  • 第6章 真実は重要か?

 原題”Trick or Treatment”は、直訳すれば『詐術か治療か?』だが、ハロウィンの「トリック・オア・トリート(Trick or treat. お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ)」とかけている。

 この邦題は真面目すぎて内容にそぐわなくなっているのではないかと心配していたが、読んでみると本の内容も真剣そのものだったので、むしろこれでよいと思うようになった。まあ、ふざけられるような問題ではないから当然か。

 個人的にはあんまり新味のある話がなかったので、面白さとしては『ビッグバン宇宙論』*1以下だったが、あえて面白そうな話題でなくこれをテーマに選んだサイモン・シンは本当に素晴らしいと思う。

 実際代替医療にかかってしまうような人や医療関係者はもちろん、自分は関係ないと思っているような人にもおすすめしたい。最近この本から取ったと思われるナイチンゲールと統計の話が結構ブックマークを集めていたりしたし、誰でも面白く読める要素はあると思う。

*1:文庫版では『宇宙創成』と改題されているようだ。

おまけ

 ホメオパシー→砂糖玉→飴

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2006 10/28

ビッグバン宇宙論 (上)

 サイモン・シン三冊目。もちろん十分面白かったが、『僕らは星のかけら』(これも超オススメ)とかぶる内容が多かった。

 しかも、宇宙背景放射が観測されビッグバン理論が主流になるあたりで終わってしまっているので個人的にはちょっと物足りなかった感じ。その先にも大統一理論の話とかまだまだいくらでも面白くできる要素があったと思う。

 しかし相対性理論の説明が(相対性理論が主題の本も含め)この手の科学啓蒙書の中で一番わかりやすかったのはさすがだ。『フェルマーの最終定理』『暗号解読』とだんだん面白さが低下傾向にあるのがちょっと不安だが、次回作が出たらやはり買ってしまいそうだ。

おまけ

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2006 10/18

暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで

 題名通り暗号の古今東西を扱った本。著者は以前紹介した『フェルマーの最終定理』のサイモン・シン。

 フェルマーの最終定理ほどではなかったがやはり最高に面白かった。暗号について何か一冊だけということなら迷わずこれを薦めることになるだろう。

 特に公開鍵暗号の技術はインターネットを利用している人の多くがそれと意識することなく日常的にお世話になっているはずであるし、知っておいて損はない分野である。

 それにしてもほとんどが知っている話のはずなのにものすごく面白く読めてしまうのはなぜだろう。『フェルマーの最終定理』でもそうだったが、単に難しい内容をわかりやすいようにかみ砕いて説明しているというだけでなく、ちょっと大げさに言えば人間愛とでも言うべきものまで伝わってくる。科学啓蒙書としてまったく理想と言ってもよい。

 もしかしたらこのサイモン・シンという人はアシモフグールドにも匹敵するのではあるまいか。『ビッグバン宇宙論』も読んでみなければなるまい。

おまけ

 コード違い。

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2006 8/3

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

 フェルマーの最終定理って何? というのはwikipediaでも見てもらうとして(ブログに数式書けないし)、ワイルズの証明以来いろいろな本が出たが、数学的な内容に深く踏み込まない方向のものの中で一番面白かったと思う。

 古代ギリシャのピタゴラスエウクレイデス(ユークリッド)、ディオファントスから始まってフェルマーオイラーガウスアーベルガロアクロネッカーカントールラッセルフォン・ノイマンゲーデルチューリング、そして現代のワイルズにいたるまで、主要な数学者のエピソードとともに数学の歴史が自然に読めるようになっている。

 初等的な問題が時折クイズのように出てくるのも苦手意識を持たせないためであろう。数学に興味がある人はもちろん、全く興味ないよという人にもおすすめできる傑作。

おまけ

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