書評

文化芸術宗教

『老子』要約

『老子』は元からそんなに長くないですが、現代語訳ではなく要約です。  重複していたり、現代の視点から見て意味をなさないようなこと*1は省いて順番を並べ替えたりしています。 『老子』  道*2として示せるような道は道でなく、名として表せるような名は名ではない。無名*3が天地・万物の生まれ出る根本である。  車輪の働きが中心の穴*4にあり、器や家の働きが中の空間にあるように、道は空虚でありながら、その...
WEB情報通信

大橋禅太郎『すごい起業 絶頂と奈落のベンチャー企業「ガズーバ」』

シリコンバレーでネットベンチャー企業を創業してから売却するまでの記録。純粋に話として面白かったし、特有の文化や経済用語の説明などもあって勉強になった。 Life is beautiful  に書いてあることの理解がちょっと深まった気がする。  『すごい会議』の方も読んでみたくなった。ただ「この人の著書はどれも内容が同じ」という評をamazonで見たので先にどちらかを読んでいるときはもう一冊を買うの...
科学技術哲学

サイ・モンゴメリー『彼女たちの類人猿―グドール、フォッシー、ガルディカス』

タンザニアでチンパンジーを研究するジェーン・グドール ルワンダでマウンテンゴリラを研究し密猟者に殺害されたダイアン・フォッシー インドネシアでオランウータンを研究するビルーテ・ガルディカス  3人の女性霊長類学者。チンパンジーが道具を使うとか、集団で狩りをし肉を食うだとか、ゴリラの雄が雌と配偶するために連れ子を襲って殺すことがあるとか、今ではまったく当たり前の知識の多くが彼女らによってもたらされた...
文化芸術宗教

ルカイヤ・ワリス・マクスウド『イスラームを知る32章』

キリスト教徒から改宗したイギリス人女性の著作。西側文化の視点を持っているだけに、日本人にも読みやすいはず。入門用におすすめと思われる。以下読書メモ。 基本 アッラーの他に神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒である。 イスラーム 「神の教え」 ムスリム 「神に服従する者」 ムハンマド 預言者。あくまで人間。 クルアーン 「誦まれるもの」ムハンマドに掲示された神の言葉。7世紀から一度も加筆、削除されな...