進化

科学技術哲学

アドラー心理学とモジュール性

岸見一郎著、古賀史健著。源流というだけあってなかなか面白い。ほとんどは単なる自己啓発の屁理屈のように見える反面、自己欺瞞の考察として先進的な部分もあるように見える。 (おすすめ本書評まとめ2014年11月版)  以前このように評したことがあるが、これだけじゃ意味がわからないのでちょっとだけ追加しておく。  アドラー心理学で一番問題なのは「個人をそれ以上分割できない存在であると考える」というところだ...
科学技術哲学

『ヒトはなぜ笑うのか』

マシュー・M・ハーレー著、レジナルド・B・アダムズJr.著、ダニエル・C・デネット著。原題"Inside Jokes"(『ジョークの内幕』)。  やっと読んだ。詳しい内容については例によってshorebird先生にお任せ。 書評 「Inside Jokes」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 「Inside Jokes」 その1  - shorebird 進化心理学中心の書評など ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2015年7月版

『素数の音楽』★  マーカス・デュ・ソートイ著。リーマン予想本。 『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』★★★★★  松尾豊著。UEIのshi3zさん経由。すごくわかりやすくてためになる。 『AIの衝撃 人工知能は人類の敵か』★  小林雅一著。上のものほどではないがいい。タイトル残念。 『マキャベリアンのサル』★★★  ダリオ・マエストリピエリ著。詳しい内容はshorebi...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2015年6月版

『データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』★★★★★  矢野和男著。すげー面白い。人間の活動も熱力学・統計力学の法則に従う……言われてみれば当たり前のような気もするけれど、とにかく面白い。 『悪女について』★★  有吉佐和子著。家族の紹介。面白い。 『現実を生きるサル 空想を語るヒト―人間と動物をへだてる、たった2つの違い』★★★  トーマス・ズデンドルフ著。内容は...
政治経済社会

ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』

書評 「社会はなぜ左と右にわかれるのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など  なかなか面白い。私がドーキンス兄貴の『神は妄想である』等の主張に感じている不満をうまく代弁してくれている感じがある。  shorebird先生の指摘通りグループ淘汰に関して理解が間違っているのが残念だが、メインの主張の価値は損なわれていないように思われる。  私の理解で一番重要な要点をまとめるとこうだ。 ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2015年5月版

『アイリウム』★  小出もと貴著。飲んでから一定時間後に、飲んでからその時までの記憶を失う(主観的には未来にワープする)薬をテーマとしたショートショート集。ちょっと面白い。 『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史』★  長谷川政美著。『祖先の物語』に似てる。 『知のトップランナー149人の美しいセオリー』★★★★  企画の性質上、当然玉石混淆ではあるけど、かなり面白い。Edge.orgにも興味...
科学技術哲学

近藤滋『波紋と螺旋とフィボナッチ: 数理の眼鏡でみえてくる生命の形の神秘』

近藤滋先生の本。確か新聞で出るのを知った。  いやこれは面白いのはわかってたけど、改めて一冊の本として読んでみると、やはりメチャクチャ面白い。オールタイムベスト級。 こんどうしげるの生命科学の明日はどっちだ!?  ここでほとんどの内容は一度読んだことがあるにも関わらず、一気に読んでしまった。超おすすめ。  ギャグセンスにはちょっとだけ相性がありえそうだけど、私にはぴったり。「波紋」の単語にアレを連...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年5月版

『さよならもいわずに』★  上野顕太郎著。何で知ったか忘れた。ひとつだけ注意としては、Kindle版では何か著作権の関係で歌詞がモザイクになっている箇所がある。 『シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」』★★★★  ネイト・シルバー著。かなり面白い。内容についてはshorebird先生のところにお任せ。 書評 「シグナル&ノイズ」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『あ...