オカルト

それにつけても金のほしさよ

×「思考は現実化する」○「考えもしないことは実現しない」

こういう本は経済関係の勉強をしていると嫌でも眼に入ってくるので少し読んだが、正直あまりにもオカルト過ぎて引く。  適度にオカルト的に生きている方が、実際に経済的成功に結びつく可能性は否定せんが。  「思考は現実化する」ではなく「考えもしないことは実現しない」ぐらいに言い換えれば、現実的な正しい教訓になりうるかもしれない。  地震や台風は自然現象だから、誰も考えなくても起きる時は起きる。交通事故は自...
政治経済社会

横山茂雄『聖別された肉体―オカルト人種論とナチズム』

読んだのはだいぶ前だが『アイアン・スカイ』で思い出した。  内容は副題通りで、ここでは詳しくは説明しないけどかなりおすすめ。  あとがきの  本書の前提を成すのは、公認文化の背後に見え隠れする広義の意味でのオカルティズムの理解を欠いては、その文化の本質には到達できないという認識である。  という部分は深い。  自分の書いているガイア教シリーズにも通じるものがある。この本は直接には使用する予定はない...
おすすめ書評まとめ

書評在庫一掃セール2009年7月版

最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。  ★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。 『自分をつくりだした生物―ヒトの進化と生態系』★★★  ジョナサン・キングドン著。先史人類とそのテクノロジーが環境といかに相互作用してきた...
科学技術哲学

直感的分類カテゴリーにひとつだけ違反するものは流行る法則

パスカル・ボイヤー『神はなぜいるのか?』を読んでから、二つの観点が頭に残り続けている。 宗教というのは極めて現状追認的なものであるということ。 宗教的概念として受け入れ可能なものは、人間の持つ直感的な分類カテゴリーに違反するような属性が、ひとつだけ加わったものであることが多いということ。  前者は、多くの人が貧しく苦しかった過去の時代には苦難をよしとするような宗教が流行り、「人間には無限のエネルギ...
政治経済社会

藤原辰史『ナチス・ドイツの有機農業―「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」』

今もシュタイナー教育などに名を残し、真面目に受け取っている人もいるルドルフ・シュタイナーと有機農法の話から始まって、自然を愛し全ての生命と共生しようという思想がなぜ大量殺人のような結果を生んだのかを巡る話に繋がっていく。  私はこれとかこれとかナチスネタには目がないのだが、この本と『ナチスと動物』『健康帝国ナチス』の2冊はどれも素晴らしく、“いまここにいるナチス”三部作とでも勝手に命名しておすすめ...