2009 4/14

エコ・テロリズム―過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ (新書y)

 上の記事で見てようやくこの分野の入門書として本当におすすめできる読みやすい本が出たかなと思って早速借りてきたが正解。

 全体で200ページとちょっとの新書だが、変な陰謀論やポジショントークに陥ることなく、歴史的・思想的背景を幅広く取り上げている。

 また参考文献の表記が非常に充実しており、この分野で重要な本がほとんど一覧できると言ってもいいぐらいだ。この問題に興味を持った人のための最初の一冊としてベストと言えるのではないか。

 どちらかというと環境運動の側に同情的で、タイトルに反発を憶えるような人にもおすすめできる。著者は、

 素朴に、それこそFBI的に(もっとも彼らは政策的意図からそうしているのだが)「エコ・テロリズム」という概念のみを用いて分析していくことは、歴史的背景を、そして事の本質を、見誤ることに繋がるだろう。

 と述べており内容もそれに沿っている。おそらくタイトルは、商業的事情から著者の意図に反しても派手にせざるをえないのだろう。

 ちなみに参考文献のひとつ池上俊一氏の『動物裁判』は『針の上で天使は何人踊れるか』を発見するまでここで使おうと思っていた本だし、「はじめに」では『地球が静止する日』と黙示思想の関係に言及されたりしていて、一瞬お前は俺か感に捕らわれた。

関連図書

おまけ

 確かに「市民的不服従」は(というか「市民」自体も)日本では全然理解されてない概念だ。

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2009 3/9

テロの経済学

 “自爆テロは路上犯罪より投票行動に似ている。”

 原題は“What Makes a Terrorist”(『何がテロリストを生み出すのか』)だが、著者自ら「“What Doesn’t Makes a Terrorist”(『何がテロリストを生み出さないのか』)にすべきだったのではないか」と書評されたことを興味深いと言っており、私もそちらの方が適切のように感じる。

  1. テロリストは十分教育を受けており、裕福な家庭の出である傾向がある。
  2. 社会で最高の教育を受けている人や高所得の職業に就いている人の方が、社会的に最も恵まれない人たちよりも過激な意見を持ち、かつテロリズムを支持する傾向がある。
  3. 国際テロリストは貧しい国よりも中所得国の出身である傾向が強い。
  4. 市民的自由と政治的権利が抑圧されているとテロに走りやすい。

 データばかりで読んでいて面白い本ではないので、あまり他人に読めとは勧められないが、この考え方は正しいと思われる。

参考リンク

おまけ

 常時内戦状態。GTA3はやったことないけど楽しい。

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2007 3/7

ジャンボプッチンプリン(本文とは無関係)

 という言葉が唐突に頭に浮かんだ。

アップロード可能掲示板(いわゆるあぷろだ、ファイル置き場)を設置していると、誰かが著作権法違反をする以外にも犯罪に巻き込まれてサーバを押収されることがある

(駄文待避所 – ひどい目にあった)

 このようにネットが存在することによって、ネットがなければ問題にならないちょっとした悪意や犯罪――もっともこの例ではちょっとしたどころではないようだが――が積み重なって意味を持ち始めるということも当然あるんだろうな。

 実際に自宅サーバーの管理を放置気味の私としては人ごとではない出来事である。

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