ポール・クルーグマン

政治経済社会

ポール・クルーグマン『良い経済学 悪い経済学』

企業同士における「競争力」という概念を国家同士に適用して、どちらかが勝てばどちらかが負けるかのようにとらえることには問題が多い、という話がメイン。  初版が1997年らしく、確かにやや昔の話が多いと思ったが、割と良い本だと思われる。  本題ではないが、印象に残ったところを一箇所だけ引用。  そこで、こう考えることもできる。将来、税理関係の弁護士の多くが、エキスパート・システム・ソフトに取って代わら...
政治経済社会

ポール・クルーグマン『クルーグマン教授の経済入門』

最近ちょっとずつ経済学に興味が向いてきた私。  昔からいろいろな分野に一通り首を突っ込んでは、一通り納得がいくまで熱中し、そして結構すぐ飽きる、というパターンを繰り返してきた中で、不思議と経済学にはこの歳になるまでほとんど興味が向いた覚えがない。  なぜだろう。元々お金にあまり執着がない*1せいかもしれない。  人間と社会の複雑さがもっとも濃密に絡み合う経済の動きにまともな理論などあるはずがない。...