心理

おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2015年7月版

『素数の音楽』★  マーカス・デュ・ソートイ著。リーマン予想本。 『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』★★★★★  松尾豊著。UEIのshi3zさん経由。すごくわかりやすくてためになる。 『AIの衝撃 人工知能は人類の敵か』★  小林雅一著。上のものほどではないがいい。タイトル残念。 『マキャベリアンのサル』★★★  ダリオ・マエストリピエリ著。詳しい内容はshorebi...
政治経済社会

ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』

書評 「社会はなぜ左と右にわかれるのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など  なかなか面白い。私がドーキンス兄貴の『神は妄想である』等の主張に感じている不満をうまく代弁してくれている感じがある。  shorebird先生の指摘通りグループ淘汰に関して理解が間違っているのが残念だが、メインの主張の価値は損なわれていないように思われる。  私の理解で一番重要な要点をまとめるとこうだ。 ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2015年5月版

『アイリウム』★  小出もと貴著。飲んでから一定時間後に、飲んでからその時までの記憶を失う(主観的には未来にワープする)薬をテーマとしたショートショート集。ちょっと面白い。 『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史』★  長谷川政美著。『祖先の物語』に似てる。 『知のトップランナー149人の美しいセオリー』★★★★  企画の性質上、当然玉石混淆ではあるけど、かなり面白い。Edge.orgにも興味...
政治経済社会

センディル・ムッライナタン エルダー・ シャフィール『いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学』

センディル・ムッライナタン著、エルダー・ シャフィール著。原題"SCARCITY: Why Having Too Little Means So Much"(『欠乏:なぜ少なすぎる分しか持たないことがそれほど多くのことを引き起こすのか』) 何かに集中すると、それ以外のことはおろそかになる 貧しいと、裕福な時よりも、やりくりを心配しなければならない 予測不能なトラブルによる被害は、それを吸収する余裕...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2015年1月版

『大気の海―なぜ風は吹き、生命が地球に満ちたのか』★★★  ガブリエル・ウォーカー 著。なかなかいい啓蒙書。 『精神科医が教える集中力のレッスン』★  西多昌規著。特段新しい知見はなかったが。 『世界一即戦力な男――引きこもり・非モテ青年が音速で優良企業から内定をゲットした話』★  菊池良著。ちゃんと見てなかったがあのときのネタか。 『気が遠くなる未来の宇宙のはなし』★  佐藤勝彦著。 『なぜあの...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年11月版

『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』★★★★  岸見一郎著、古賀史健著。源流というだけあってなかなか面白い。ほとんどは単なる自己啓発の屁理屈のように見える反面、自己欺瞞の考察として先進的な部分もあるように見える。 『2ch、発言小町、はてな、ヤフトピ ネット釣り師が人々をとりこにする手口はこんなに凄い』★  Hagex著。ちょっとおもろい。 『職業”振り込め詐欺”』★  NHKス...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年10月版

『脳科学は人格を変えられるか?』★★★★  エレーヌ・フォックス著。タイトルが内容と一致してない。いわゆるポジティブ脳とネガティブ脳の話。なかなか興味深いしライフハックとしても役に立ちそう。 『人類5万年 文明の興亡: なせ西洋が世界を支配しているのか』★  イアン・モリス著。それほどすごいと思わなかったが、定量志向が珍しかったので。「西洋オワコンって結論にしとくから、途中で多少偏見みたいなこと言...
科学技術哲学

大義名分とは集団的自己欺瞞の助けとなるもの

自己欺瞞ブームのひとつの産物として、長年スッキリしなかった「大義名分」の定義ができるようになったと思う。 何かを主張する際(特に集団的)自己欺瞞の助けとなるもの  大義名分という概念は日常的には難しいものではない。見ればそれとわかるし、使おうと思ったら苦もなく使える――うまくいくかどうかはともかく――だろうと思う。  しかし、定義が難しかった。これまでで一番ましと思われる定義は、 自分が有利になる...