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2011
3/5
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2010
12/26
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町山智浩のポッドキャストで知って観たいと思っていたもの。結論から言うとすごく良かった。
蛙のあたりまでは正直なんだこれと思ってたが、どんどん良くなっていく。ダーク・ファンタジーという呼び方がこれほど相応しい映画もない。
ファンタジーパートでは、どう見てもあの日本妖怪(?)なクリーチャーが、浮いてるけど異彩を放ってていい感じ。現実パートでは大尉の危険さの描写がたまらん、イングロリアス・バスターズのランダ大佐に近い感覚。
広くおすすめするけど、ひとつだけ注意すべき点としては、完全に大人向け。PG-12だそうだが、そんなレーティングで大丈夫か? と心配したくなるグロさ、というか痛さ。
おまけ
ダーク……はやめとくか。ラビリンス違い。(似てはいる。)
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2010
11/24
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『ブラッド・ダイヤモンド』から連想して借りてきた少年兵問題の本。
少年十字軍みたいな集団狂気や末期のヒトラーユーゲントみたいなヤケクソはあれど、あくまで例外であり、有史以来古今東西を問わず子どもが軍事に関わるのは常にタブーとみなされていた。
しかし、今子供兵はかつてなく増えている。現代の紛争地域では、正規軍の装備や練度も大したことないし、狙いがソフトターゲットであることも多く、軽くて取り扱いの容易なAK-47一挺持った子どもで十分役に立ってしまうのだ。
それどころか、誘拐・洗脳で簡単に徴集できるし、死の概念が未発達なので死を恐れず、自爆も辞さないし、報酬も欲しがらない。敵も見落としたり躊躇したりするし、むしろ大人より都合が良かったりする。
どう見ても最悪の人権侵害だし、地域の復興にも大変な障害となるが、公式にはいないことになっているので皆存在を否定するし、すぐに死ぬか成長していなくなってしまうので、なかなか目に入りにくくなってしまっている。
うーむ、大体知っているつもりだったが、改めてひどい話だ。非常におすすめ。私が一点強調するとしたら、人間は「合理的」でインセンティブ次第で何でもやるのだ、ということかな。
参考リンク
おまけ
小さな大量破壊兵器つながり。
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2010
3/7
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こういう「冷静な頭と温かい心」的な感じは好き。そでより。
戦場特派員として、15年にわたり、中南米、アフリカ、中東、バルカン半島など、世界中の紛争地をかけめぐって報道してきた前線記者が、豊かな経験を活かし、戦争とはなにかをQ&A方式で事細かに示したのが本書である。
現代の強力な武器や爆発物が、命を奪うだけでなく、人間にどんな傷を残すのか。現役の兵士や退役軍人、さらには医師、心理学者などに取材を重ねて、できるかぎり現実の戦争の状況をダイレクトに伝える内容になっている。戦争終了後も、戦闘員や民間人たちは、肉体的・精神的に深い傷を負って一生苦しむ、それらは目に見えない傷である場合も多い。
戦争を知ることは、われわれの暴力性・残虐性と向き合うことである。私たちは戦争にまつわるロマンティックなイメージを信じ込むのではなく、そこで起きていることの真実を知る必要がある。それは自分たちが戦場に送り込む者たちに強いている犠牲を、はっきりと意識することでもある。民主主義の世界では、有権者は戦争の正確な代価を把握していなければならない。
映画やマスコミによって流されるイメージとはまったくちがう、本当の戦争とはどんなものなのか。戦争は恐ろしい。そして常に悲惨だ。何世代もが大きな傷を負う。私たちは戦争がもたらすものを知らなければならない。それを怖れなければならない。
参考リンク
関連エントリ
- ポール・ポースト『戦争の経済学』 神は細部に宿り給う
- アラン・B・クルーガー『テロの経済学 人はなぜテロリストになるのか』 神は細部に宿り給う
- デーヴ・グロスマン『戦場における人殺しの心理学』
- デーヴ・グロスマン ローレン・W・クリステンセン『「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム』
おまけ
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2009
12/6
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正直クエンティン・タランティーノはそんなに好きではなかった。嫌いだったと言っても過言ではない。それでもこれはやられた。ハマりすぎ。
ちょうど山口貴由の『シグルイ』を初めて読んだときとか、岩明均の『ヒストリエ』を初めて読んだときのような、後から考えると最初からこれしかなかったように思えてしまうハマりぐあい。
タランティーノと言えば何だ? マンガチックな演出だ。そして、ナチというのは、そもそもとてもマンガチックな存在だ。*1
タランティーノと言えば何だ? 暴力と残酷シーンだ。そして、そもそも戦争ほど暴力的で残酷なものがあるか。
タランティーノと言えば何だ? 緊張感のあるセリフのやりとりだ。そして、そもそも人間狩りやスパイの尋問よりも緊張感のあるセリフのやりとりなんてありうるか。
個人的にたった1つの問題はブラピ。ブラピの演技は悪くなく、むしろ最高だったので彼の責任とは言えないのだが、彼が画面に出るたびにどうしても「ああ、ブラピだなあ。これはハリウッド映画なんだ。」と一瞬現実に引き戻されてしまうのだ。
ついでにもう一つ個人的な感想を言わせてもらえれば、悪役スキーとしてランダ大佐がたまらない。近年希に見るインパクトのある映画の悪役キャラではあるまいか。
R15+指定で、それ総統相当のグロシーンは確かにあるが、そこがクリアできるすべての人に絶対おすすめ。
*1:もちろん、ナチズムや優生学というのは当時の科学水準からするとそれなりの論理的整合性があったのであり、見くびりすぎるのは危険だという話はできるのだが、それはそれで別の話として。
おまけ
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2009
6/6
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2009
3/10
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一つ前の『テロの経済学』にも通じる内容だがこちらも結構面白い。要点からさらに抜粋してメモしておく。
- 第1章 戦争経済の理論
- マクロ経済学的な要点
- 戦争は2種類の影響をもたらす:心理的影響と現実的影響。
- 軍事支出によって総需要を増やすと、経済を不況ギャップから引っ張り出せるけれど、そうした支出はインフレの原因にもなる。
- ミクロ経済学的な要点
- 生産要素(特に資本と労働)がどれだけ動員されるかは、戦争の経済的影響を決める大きな要因となる。
- 第2章 実際の戦争経済:アメリカの戦争 ケーススタディ
- マクロ経済学的な要点
- 20世紀初期の戦争――第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争――は文句なしに戦争の鉄則を支持するようだ。
- 条件がそろえば戦争は経済にとって有益だが、特にベトナム戦争以降の最近の戦争は、経済に役立つ戦争となるための基準の多くを満たしていない。
- ミクロ経済学的な要点
- 近年の戦争は、政府との契約を受けられる個別企業にとって有利だった。
- 現役/予備役比率が下がるにつれて、最近の戦争は予備役兵たちが現役兵として駆り出されるコミュニティに被害を与えている。
- 第3章 防衛支出と経済
- マクロ経済学的な要点
- アメリカの軍事支出と民間の投資との間にはごく弱い負の相関しかない。
- アメリカの防衛費は経済の規模に比べればそこそこの水準でしかない。
- 兵器が国家安全保障をどこまで実現できるかは、限界収穫の逓減に制約されている。
- ミクロ経済学的な要点
- ゲーム理論は、安全保障のジレンマ(各国が相手に軍事紛争で負けまいとして、相手よりもたくさん兵器を貯めこもうとし続けること)を示せる。
- 国を武装するためには民間部門からリソースを奪うことになるので、軍拡競争は生産可能性フロンティアの小さい経済にとっては有害となりやすい。
- 第4章 軍の労働
- マクロ経済学的な要点
- AVF制を使う国は、徴兵制を使う国よりも1人あたりの費用が高くなる。徴兵制は、政府が軍事支出を抑える手段となる。
- ミクロ経済学的な要点
- 徴兵制は、比較優位を無視するので非効率となる。AVFのほうが経済的機会費用が低く、同額での軍の有効性は高くなる。
- 効率賃金のおかげで最も生産性の高い軍人は民間軍事会社(PMC)に引き抜かれがちだ。PMCが雇える高質な候補者の巨大なプールが確保されるが、もともとその軍人を雇って訓練した政府にとっては多くのコストをもたらす。
- 第5章 武器の調達
- マクロ経済学的な要点
- 兵器計画に使われるアメリカ政府の支出は、絶対額は大きいが、1980年代に比べればずっと少ない。
- ミクロ経済学的な要点
- アメリカ政府は独占需要家であり、選定された業者は独占企業となるので、国内兵器市場は相互独占市場となる。
- 兵器価格がすさまじく高くなるのは、交渉力、不確実性、モラルハザードが関わっている。
- 第6章 発展途上国の内戦
- マクロ経済学的な要点
- 内戦は最近になって頻度が増えたばかりでなく、期間も長くなった。
- 内戦は、その国を貧しくするばかりでなく、周辺国の経済にも被害を及ぼす。
- ミクロ経済学的な要点
- 内戦はもっぱら、貧困や水平的格差、原料産品への依存といった経済的要因から生じることが多い。
- 需要と供給の法則のおかげで、AK-47の値段を見るとその国の紛争状況がわかる。
- 平和維持活動は公共財(非排除、非競合)だ。でも平和維持軍は共通資源(非排除だが競合)だ。
- 平和維持活動はアメリカなど先進国にとっては経済的に非効率だ。軍事行動の限界費用が限界便益を上回ってしまうからだ。
- 第7章 テロリズム
- マクロ経済学的な要点
- 1回限りのテロ攻撃は、9・11同時多発テロほど大規模なものでさえ、短期的には経済に被害を与えるものの、長期的にはほとんど何の影響ももたらさない。
- 連発するテロ攻撃の主な被害者は観光と経済のグローバル化だ。
- ミクロ経済学的な要点
- テロ攻撃が効率を増しているのは、代替効果のおかげだ。政府機関や航空機のセキュリティが強化されると、テロリストたちはそれにかわってソフトな標的をねらうようになっている。
- 人々が公共的な財をほしがるが、政府がそれを供給できないために、人々はテロ組織に加わることがある。
- 拡張形式ゲームは、なぜ政府が市民権を認めないときに集団が非合法な表現形態に走るかを説明する。また非合法活動の中でなぜ爆弾テロが選ばれるのかも説明できる。
- 個人が端点解に到達してしまうと――つまりその人の無差別曲線が片方の軸に接してしまうと――その人にとっては自爆テロが合理的になってしまう。
- 費用便益分析によって、なぜ自爆テロが他の爆弾テロより好まれるかが説明できる。
- 第8章 大量破壊兵器の拡散
- マクロ経済学的な要点
- 核兵器の製造は、通常兵器よりはコスト効率が高いとはいえ、非常に高価な事業となり、国の防衛予算の相当部分が取られてしまう。
- 核兵器を国際闇市場で売ると、軍事計画や社会計画に使える収入が得られる。
- ミクロ経済学的な要点
- 化学兵器、生物兵器、核兵器は、通常兵器よりも(低コストで死傷者を出す能力の点で)効率が高い。
- 国が核兵器を入手販売する意志決定は、供給(物々交換/バーター取引や収入)と需要(安全保障のジレンマと代替効果)を考えて行われる。
- 北朝鮮とパキスタンはそれぞれ比較優位を持つ財の生産に特化した。つまり機会費用の低い製品の生産に特化した。これにより国際闇市場での取引で両国とも利得が得られる。
- 条約や協定は国際的な公共財だが、ただ乗り/フリーライダー問題にあいやすい。だから覇権安定理論では、覇権国だけが(国における政府のように)条約を提起してその強制を確保できるものとされている。
あと面白いと思ったのが『テロリズム』という語のアメリカ国務省の定義。
事前に計画され、政治的に動機づけられた暴力行為で、非戦闘員を標的とし、国家より小さい集団や隠密エージェントによって実施され、直接的な被害者を超える規模の聴衆に影響を与えたり脅したりすることを目的とし、2力国以上の市民や領土にまたがるもの
おまけ
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2008
11/15
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『戦場における人殺しの心理学』の実践編みたいな位置づけの本。前作と共通部分が多いので、普通の人は前作のみで十分かもしれない。逆に自衛隊員・警察官・SP・警備員・消防士といった職業の人は自腹切っても読むべきだと思う。
いや……自腹というか、配られて然るべきなんじゃないのか? そもそも日本の自衛隊や警察では、ちゃんとこういう最新の研究成果に基づいた教育と訓練が行われているのだろうか? 根拠はないが絶対行われてない気がする。
訓練による条件付けがいかに重要かということが繰り返し語られる。映画などでもよく描かれる「ミスだ。君は今死んだぞ!」という訓練は良くないようだ。実戦でも一発弾を受けた時点で「ああ俺は今死んだんだ……」と条件反射で行動をやめてしまうから。
逆に「何発撃たれようが息の根が止まるまで動き続けろ!」と訓練しなければならないらしい。そういう点は文字通りの“戦闘”とは無縁の人間にも、教育シーンなどに広く応用ができそうだ。
参考リンク
おすすめ類書
おまけ

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木戸孝紀