2015 9/23

ミネルバトンサーガ

 しんざきさんの素晴らしいエントリに便乗しないと一生書く機会がなくなりそうなので、ミネルバトンサーガに対して一言だけ。

 私がミネルバトンサーガの「世界の見せ方」で一番特徴的と考えているのは「開いた世界観」を持つところだ。

 この「開いた世界観」というのはオレオレ用語である。対義語の「閉じた世界観」の方がわかりやすいのでそちらから説明しよう。

 例をあげると、閉じた世界観のRPGでは、村人が自分の知らない「Aの町」の話をしたら、そのAの町がこれからどこかで出てきて、そこに行くことになるのだと確信できる。

 知らないアイテムの話題を見かけたら、これからどこかでそれを手に入れると確信できる。知らないモンスター、知らない神や魔王の名前を聞いたら、これからどこかでそいつらに会うと確信できる。

 そのようなものが「閉じた世界観」であり、「開いた世界観」はその逆である。知らない物事・場所の話題を見ても、それがゲームのどこかに登場するとは確信できない。

 ついでに言うと、世界の大きさそのものとは関係ない。とても広い世界でも閉じていることはあるし、とても狭い世界でも開いていることは(もちろん困難になるが)ありうる。裏設定の多寡とも直接関係はない。

 多少慣れた人ならすぐにわかるだろうが、閉じた世界観のRPGの方が圧倒的に普通であり、多数派である。

 そもそも全く悪いことではない。すなわち無駄がないということであり、プレイヤーを混乱させないということでもあるからだ。ドラクエなどは全て典型的かつ理想的な閉じた世界である。

 開いた世界観を、無駄な労力を費やして、プレイヤーに混乱や期待外れを強いるだけに終わらせないようにするのはとても困難だ。

 私がぱっと思い出せる範囲では、魅力的な開いた世界観を持つメジャーどころのRPGは、ロマンシング サ・ガ(初代)とオウガバトルシリーズぐらいしか存在しないように思われる。

 ミネルバトンサーガはファミコンRPGでおそらく最初の開いた世界観を持つRPGだと思われる。一番わかりやすい点をひとつだけ挙げると、ワールドマップの名前が「南オフェーリア」となっているが、北・西・東オフェーリアがゲーム内に出てくるわけではない。

 もちろん、やったことがない人には、無駄に1文字付け加えただけにしか思えないだろう。プレイしていると、どこかでそれが魅力的に感じるようになるからすごいのだ。

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2010 10/5

メタルマックス3 公式ガイドブック (ファミ通の攻略本)

 引っ越し後、電車に乗る機会が減ったので、DSのゲームはたまにしか進まなかったが、先日ようやくストーリークリアした。

 いやー、これは最高だったわ。メタルマックスシリーズとしても最高傑作だし、DSのRPG全部でも最高クラスで、JRPG全部でも上位に食い込むんじゃないかな。

 バグとか、調整不足とか、元を辿れば予算規模に帰着すると思われる問題点は散見されるのだけど、それを補って余りあるほどの飛び抜けた個性がある。

 ただ、私のようなシリーズを知ってる人の評価が高いだろうということはわかるのだが、これが初めてという若い人の感想がどうなのかは、少し気になるね。

おまけ

 砲つながり。元ネタ知らんがなんか間違ってるのはわかる。

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2010 8/7

メタルマックス3 Limited Edition

 予約していた『メタルマックス3 Limited Edition』が届いたので、少しずつ進めています。

 まだ全体の1/4ぐらいしか進んでないと思いますが、すでに名作認定します。いやもう本当にメタルマックスです。当たり前のように聞こえますが、メタルマックス以外の何物でもありません。

 エンカウント率の高さだけは、さすがにちょっと手加減してもよかったのではないかと思いますし、人や箱の当たり判定が狭いなどの不満もありますが、そういうところまで含めて完全にメタルマックスです。

 1・2からのファンの人には絶対おすすめです。限定版のサントラ・冊子も良い出来です。シリーズをやったことがないという人が楽しめるかはわかりません。少なくともFC・SFC時代のRPG経験がないと難しいかもしれません。

おまけ

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2010 3/15

RPG ツクール DS(通常版)

 RPGツクールシリーズはフリーゲーム業界への貢献を鑑みて、企業へのカンパと思ってやらなくても一応買うことにしている。*1

 シレン4すらほとんどやる時間が取れていない状態なので、当然やらないが、今回はちょっと人にも薦められない出来。

 買うべきなのは、買うなと言っても買うような人、もしくはWiFiを通じた頒布やコンテストの可能性に興味がある人だけだろう。

 PC版もいまだに2000が最良作と言われてる体たらくだし、DS2も取り沙汰されている今、このコンセプトは今後生き残れるのだろうか。DSまではまだドット絵がノスタルジーを刺激してくれるものの……。厳しい気がする。

*1:流石に持ってないハードのまでは買わないが。

参考リンク

おまけ

 この先生きのこるには……。

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2009 7/20

ドラゴンクエストIX 星空の守り人

 前評判があまり良くないので迷っていたが「むしろ古いドラクエが好きな人の方が楽しめる」みたいな印象のレビューが信頼できる筋からいくつか聞こえてきたので、そちらを信じて買ってしまった。

 オープニングイベントのところまでやったが、確かにWiFiのことをいったん忘れてしまえば、普通にドラクエっぽいドラクエだ。当たり前だが。せっかくDSなので、あくせくせずに電車で少しずつプレイしてみるつもり。

おまけ

 泣けて笑えて感動する常軌を逸した縛りプレイ。3好きなら必見。

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2006 8/25

ファイナルファンタジーIII

 自分にとって特別な思い入れのある作品なのでどんなにひどい出来だろうが*1買うと決めていた。

 DS Lite購入に踏み切った直接のきっかけもこれ。しかし正直ゲームとしてはあまり期待してなかったりする。

 でもその一端を指摘したけれど、RPGとしての完成度は昔のゲームということもあってあまり高くない。

 しかし3は一番ファンタジーらしかったFFであり、ノスタルジーも加えてゆっくり雰囲気を楽しみたいと思っている。

 ただ新規プレイヤー(特に低年齢の)が今プレイしてどのくらい面白いと感じるのか、そしてどれぐらい評判になってどれぐらい売れるのかにはちょっとどころではない興味がある。

 むしろ12より売れちゃってRPGの分野でもグラフィック至上主義完全崩壊! みたいな展開を望んでいたりするのだが。まずはプレイしてのお楽しみかな。

*1:というか別にひどい出来と決まったわけではないどころか、かなり期待できそうだが。

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2006 7/27

moon_whistle.jpg

 傑作『Moon Whistle』の作者、神無月サスケさんがネットに復帰していらした。何となく二度と戻って来られないような気がしていただけに非常に嬉しい。

 『Moon Whistle』は一時期離れていたプログラミング系の趣味に再び興味が移ったきっかけでもあるし、それで個人制作ゲーム界隈にアンテナを張っていなかったらひぐらしもプレイしてなかっただろうし、人狼BBSの存在も知らなかっただろう。

 ひぐロワやひぐ狼を作ったりはしていなかったであろうし、当然UIE Japanに就職しようとも考えなかったに違いない。そういう意味ではかなり私の人生を左右した作品である。

 制作ツールがRPGツクール95と古いが、今に至るまで個人制作の長編RPGとしては史上最高の作品なので、RPG好きな人には是非おすすめしたい。

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2006 5/12

ジグソーパズル

 そんなの見ればわかるだろ、と突っ込むのはちょっと待っていただきたい。ドラクエ・FFに代表される日本式の万人向けRPGにおいておおむね望ましいとされている難易度の変化は、

序盤 中盤 終盤
易しい 難しい 易しい

 というものだった。たぶん今もそうだろう。

 最初から難しいとプレイヤーは引き込まれる前に投げ出してしまう。だから序盤は必要ならばガイドラインやチュートリアルもつけて難易度的にはとても簡単にしてすらすらと進ませなければならない。

 中盤以降はプレイヤーはすでにある程度ゲームに引き込まれているし、それまでのプレイを無駄にするのが惜しいという意識が働くので、少々詰まっても投げることはなくなる。

 だから頭を使うミニゲーム・レベル上げの必要な強敵・重苦しいイベントなどを設定しても大丈夫になる。

 終盤は伝説の武器を取ったり究極の呪文を覚えたり能力がインフレして再び簡単になる。中盤の苦労をバネにカタルシスを得るときだ。

 怒濤のラストイベントでテンションが上がっていて早くエンディングの余韻に浸りたいぜー! と思っているのにラスボス戦に負けてまたやり直しになっては興醒めだ。

 ジグソーパズルをゲームをして見た場合、この基本に実によく合致している。

 通常ジグソーパズルを始めるときは、まず端のピースをそれ以外のピースから分けて外枠を作るところから始め、続いて全体図の中で特徴的な図や色になっている場所を作るだろう。このあたりまでがガイドラインやチュートリアルの存在する序盤に当たる。

 簡単にはめられるピースがなくなり徐々に行き詰まってくるが、外枠と一部の部品だけ完成して拡がっている状態のジグソーパズルを壊して片付けるわけにもいかないので完成を目指して頑張るしかない。これが中盤に当たる。

 そして終盤になって残りピースが少なくなると可能性が急に少なくなって怒濤のクライマックスが訪れる。うおおおお! つかむピースつかむピースどれもピタリとはまる! 俺って天才!? もうすぐ完成だぜええええ! やったあああああああ!! というわけだ。

 見事なまでにRPGで望ましいとされている難度の分布に沿っているわけだ。だからなんだというわけではないが、このことはジグソーパズルがいつまでも廃れずに生き残っている理由と無関係とは思えないのである。

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