SF

文化芸術宗教

ゴセシケゴセシケ

地上でもっとも凶々しいSF 合成脳のはんらん(合成怪物)  ずいぶん前に読んだ覚えのあるはずの上のリンクの文章がなぜかはてブの注目エントリに上がっていた。私もこの本は小学校の図書館で読んで強く記憶に残っている。  今思えばSFに限らず私の趣味一般、たとえば登場人物皆殺し系の悲劇的というか破滅的な結末の話が好きだったりすることなどにかなり影響を与えているような気がする。  「『脳に意識がある』という...
科学技術哲学

グレッグ・イーガン『宇宙消失』

量子力学を初めて知ったときには誰でも「この確率を自由に操作できたら俺無敵!」って思うものだ。  だが、よもやそのまんまのネタを一本のSF小説にしてしまって、しかもそれが結構面白いんだから恐れ入る。  SFとしても十分面白いし、裏ギャグ的な面白さもあるし文句ない。  これでたぶん今出ているグレッグ・イーガンの本は一通り読んだが、長編では『ディアスポラ』>>『宇宙消失』=『順列都市』>『万物理論』ぐら...
科学技術哲学

グレッグ・イーガン『しあわせの理由』『祈りの海』『ひとりっ子』

長編と平行してグレッグ・イーガンの短編集も読んでいたので、ここでまとめて感想。  結論から言うとこれ読んでちょっとでも興味をおぼえた人はとりあえず『祈りの海』は読もう。残り2冊をどうするかは読めば自動的に決まるはずだ。 『しあわせの理由』 適切な愛  保険の契約の関係で、事故で体を失った夫の脳を、新しいクローンボディが成長するまでの間自分の腹の中で生かしておかなければならない羽目になった妻の話。 ...
日常の一コマ

SF脳の恐怖!

寝起きの頭をすっきりさせるため朝の冷たい空気に触れようとドアの外に出たら、新聞受けに刺さっていた朝刊の広告(写真)がツキを呼ぶパワードスーツに見えた。  しかも一秒やそこらの長い時間おかしいとも思わずに、言語化しないまでも「世の中進んでるのか進んでないのかわからねーなー」なんて感想を持っていた。  いくら最近寝床で読んでる本がグレッグ・イーガンばかりだからってないないそれはない。寝起きがどうとかい...
科学技術哲学

グレッグ・イーガン『万物理論』

『順列都市』『ディアスポラ』に続きグレッグ・イーガン3冊目。  ところどころ急ぎすぎたり間延びしすぎたり、あるところでは無駄に細かすぎたり逆にあっさりしすぎてたりする印象。個人的お気に入り度は 『ディアスポラ』>>『順列都市』>『万物理論』  かな。でも書かれた順に良くなっているみたいだからそれでいいのか。  本筋の万物理論の他にも様々なSF要素が出てきて、ウィルスの人工合成の話も出てきたけど、今...
科学技術哲学

古くて新しい最先端SF グレッグ・イーガン『ディアスポラ』

『順列都市』に続いてグレッグ・イーガン作品を読んでみた。個人的には順列都市以上に面白かった。これが現代の『スターメイカー』なんだろうなあ。  スターメイカーでは無名のイギリス人が主人公だったけど、こっちでの主人公がもはや現在の意味での人間ですらなく、最初からコンピュータ内のバーチャル都市でプログラムによって作られた「市民」。  そのわりには地球の危機が起きたりいろんな星を渡り歩いたり他の文明と接触...
科学技術哲学

グレッグ・イーガン『順列都市』

『スターメイカー』の感想を書いたときに「今現在残されている神秘と最先端のSFは何だろう?」という問いかけをした。  あの時は単なる締めの言葉として深く考えずに適当に書いたのだが、自分で気になってきてしまったので調べたところ最先端のSFの候補の1つであるらしい。読んでみたら確かに面白い。一級品。  セルオートマトンに関する知識があった方がより楽しめそうなので、『ライフゲイムの宇宙』を先に読んでおくと...
文化芸術宗教

古びぬ宇宙観と古びた生命観 オラフ・ステープルドン『スターメイカー』

ずいぶん長い間SF小説なんか読んでないなと思って挑戦。あるイギリス人がいきなり幽体離脱して、時空を股にかけて様々な生態を持つ人類とテレパシーで交信したり霊的に一体になったりしながら宇宙の創造主(スターメイカー)に迫っていくという話。  あらすじはもっと詳しく書いてあるページが沢山見つかったのでここではこれ以上書かない。確かに絶賛されるだけのことはあるのはわかったが、個人的は今読んでも面白いとは言い...