2010 6/27

リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理

 我々が恐れなければならない唯一のものは、恐怖そのものである。

フランクリン・ルーズベルト

 ルーズベルト大統領はともかく、この言葉は好きだったのに、しばらく積んでたのを後悔。これは素晴らしい。超いい。

 と並んで、一家に一冊配布を義務づけたいレベル。

  • 進化心理学本
  • メディアリテラシー本
  • 科学リテラシー本
  • 社会問題リテラシー本

 いずれの視点から見ても最高クラス。それぞれ同等以上の内容をもつ本はもちろんあるけど、一冊に濃縮した感じ。その割に価格も低めでコストパフォーマンスも最高。

 例の『The Cove』見に行く人は、これ読んでからにしてほしいかも。

参考リンク

関連書籍

おまけ

 なんでもないものが恐怖の象徴となるたったひとつのルール。

by 木戸孝紀 tags: ブックマークに追加する

2007 9/30

影響力の武器[第二版]

 すでに書く時期を逸した感があるが、斧とか鉈とかで高校生が人殺したとか殺さないとかでアニメひぐらしが放送自粛したとかしないとか*1いう話。

 「ひぐらしは斧で敵を殺していくゲーム」とかTVで放送されて竜騎士さんがヘコんでたのは確かなようだけど、まあそれはひどい。うちのひぐロワと間違えてねえか? というジョークはおいといて、確かにひどい。

 しかし、昔筒井康隆の断筆宣言に興味を持って表現の問題についていろいろ調べ、悪書追放運動に関して手塚治虫が受けたバッシングの話も思い出してしまう私の感覚から言って、現在はそんなに悲観すべき事態でも、大騒ぎすべき事態でもないと思う。

 マスコミがこんな風に気軽に叩くことさえも、逆説的に言って、もはや単純なアニメ・コミック・ゲーム叩きなど誰も真面目には受け取らなくなったことの証明なのではないかと思える。血液型性格診断や星占いのようなものだ。

 「アニメなんぞより報道の方を自粛しろよ!」という反発が起きる気持ちはわかる。なんと言っても報道が本当に似たような事件の連鎖を引き起こすことは、昔からかなり明らかな事*2なのだし。

 しかし実際問題としては本当のことを言えばいいってもんでもないだろう。「山田部長(仮名)がケチなのはなんでだろうね?」という話題に対して「A型だからじゃないですかー?」と返せば「HAHAHA!!」で済みそうなのに対して、「浮気がばれて離婚したばっかで慰謝料と養育費で首がまわんないんじゃないですかー?」と言っちゃったら始末に困るのと似たようなものだ。

 こういう問題に対して魔法のような解決策はない。全ての表現は本質的に挑発であり逆風に対して自粛しないことはそれ自体が一つの価値なのだ、という新しい道徳を少しずつ広めていくしかないだろうし、それは別に改めて言うまでもなく現実に進みつつあることだろう。

*1:実はアニメひぐらしはまったく観てないので本当にどうなったかは知らないのだが。
*2:上の『影響力の武器』を参考文献にオススメ。

おまけ

 今の「みんなのうた」にもいい曲あるんだなぁ。え? 違うの?

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