おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2023年8月版

『因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか』★★★★  ジューディア・パール著、ダナ・マッケンジー著。超ウルトラ乱暴に一言に要約すると「AがBの原因であるというのは、Aに介入して任意に起こさせたり起こさせなかったりした時に、結果Bがそれに応じて変わるかどうかだ」ということ。当たり前のように聞こえるが、面白い。 『小学生の勉強は習慣が9割 自分から机に向かえる子になる科学的に正しいメソッド』★...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2021年5月版

『LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界』★  デビッド・A・シンクレア著、マシュー・D・ラプラント著。老化研究のアップデート? ただしそこまで新味はない。 『スケール :生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』★★★★  ジョフリー・ウェスト著。スケーリング則関係の定番としておすすめできる。 『SF映画術 ジェームズ・キャメロンと6人の巨匠が語るサイエンス・フィクション創作講座』★★  ジ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2019年11月版

『宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃』★  加藤文元著。例の望月新一のABC予想の話。 『THE ONE DEVICE ザ・ワン・デバイス iPhoneという奇跡の“生態系"はいかに誕生したか』★  ブライアン・マーチャント著。特別iPhoneに思い入れあるわけではないけど、面白かった。 『精密への果てなき道:シリンダーからナノメートルEUVチップへ』★★★  サイモン・ウィンチェスター著。...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2018年2月版

『ビジュアル 数学全史――人類誕生前から多次元宇宙まで』★  クリフォード・ピックオーバー著。「ビジュアル」に関してはもちろんおまけ程度だけど、数学ネタ集としては十分いい。 『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』★★  エリック・バーカー著。原題"BARKING UP THE WRONG TREE The Surprising Science Behind Why Every...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年7月版

『研究不正 - 科学者の捏造、改竄、盗用』★  黒木登志夫著。流行り(?)もの。いいんじゃない? 『ザ・セカンド・マシン・エイジ』★  エリック・ブリニョルフソン著、アンドリュー・マカフィー著。ありがちな話題と内容だけど。これも流行りもの。 『記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック』★  ドミニク・オブライエン著。興味深くはあるけど「曲芸」でしかないかもねえ。 『坂...
科学技術哲学

意識の報道官モデルと『神々の沈黙』

最近の話ではないが、『だれもが偽善者になる本当の理由』を読んだ時に思いついたこと。まだかなり曖昧というか本当に思いつきレベルの乱暴な話だが一旦まとめる。  この本で提唱されている「意識の報道官モデル」というのは、意識の役割は大統領報道官のようなもので、大統領にとって不利な事実は知らない方がいいし、実際に知らされていない、というもの。  基本的にいいところをついているように見えるのだが、これが本当に...
科学技術哲学

クラーク・エリオット『脳はすごい -ある人工知能研究者の脳損傷体験記-』

『脳はすごい』としか言いようのない『ある人工知能研究者の脳損傷体験記』 - HONZ  こりゃおもろい。久々に脳関連でのヒット。  原題"The Ghost in the Brain"(脳の中の幽霊)。邦題はちょっと間抜けな感じになってしまっているが、直訳ではわかりにくいし、副題まで合わせて考えると、まあまあ妥当か。  著者は人工知能研究者。元から知能が極めて高い上に、絶対方向感や共感覚を持ってい...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年2月版

『反対進化』★★★★  エドモンド・ハミルトン著。おもろい。古さは否めないけど、粒ぞろい。 『「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する』★★  橘玲著。タイトルが悪い。副題の方が内容を表すには正しい。進化心理学や行動経済学が好きな人にはもう当たり前の内容だけど、簡単なまとめとしてはいいのでは。 『だれもが偽善者になる本当の理由』★★★★★  ロバート・クルツバン著。読んだの結...