原始の地球に降り立ったフロル星人は、やがて進化するであろう地球人のために
- 簡単に宇宙を飛び回れるロケットの設計図
- あらゆる病気を治し、若返ることのできる薬の作り方
- 皆が平和に暮らすにはどうしたらいいかを書いた本
等をカプセルに詰め「おみやげ」として砂漠に残していった。しかし進化した人類はその砂漠で核実験を行ったため「おみやげ」はそれと知られることなく灰になってしまった。
教科書に載ったことで有名なこの作品。
「反核テーマ? じゃあ平和とか命の尊さとかありきたりなフレーズは絶対に使ってやんねーよ!」とでも言わんばかりの、星新一らしいひねくれた精神が見えて好きだ。
ただ、全体としてわずか4ページ程度しかない話で、これ以上特に言うこともない。
今回取り上げたのは、別の話の枕として使いたかったからである。その話は次のエントリで。
おまけ
これ好き。
by 木戸孝紀
tags:ショートショート 核 小説 星新一
核兵器は酸っぱい葡萄だというのは日本としてはまだ当分維持しなければならない嘘だ。
政治家は国民のために嘘をつくのも仕事。空気読んでちゃんと嘘がつけないなら辞めさせられるのもまあしょうがない。
ただ酸っぱい葡萄メソッドは所詮自己欺瞞なのでストレスがたまる。うまくストレスを解消できるフィクションを作ることができれば受ける。
かといって、ストレートに表現してしまったらただの架空戦記ものになり、スケベ親父ぐらいしか読まない程度の低いものとしか見なされない。
全裸でエロいのはただのポルノだ。しかし、ちゃんと服を着てエロかったら芸術である。
大ヒット作『沈黙の艦隊』はどう取り繕っても日本が核兵器でアメリカを占領するという話であるし、ややマイナーだが『ワールドイズマイン』は、どう誤魔化しても日本発の霊的超自然力がアメリカの核パワーで構築された世界に懲罰を加え、新しい世界を作るという話である。
現在クライマックスにさしかかっている『ジパング』はどう決着するのか少しだけ興味のあるところだが、どういう結末になるにしろ『ジパング』で示された「日本の核」に対する意識は『沈黙の艦隊』のそれよりもずっと自制的に見える。
現実で核へのタブー意識が(これでも昔に比べれば)大きく緩んでいることの反映なのかもしれない。
おまけ
by 木戸孝紀
tags:コミック ニュース 核 政治