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おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年7月版

『研究不正 - 科学者の捏造、改竄、盗用』★ 黒木登志夫著。流行り(?)もの。いいんじゃない?『ザ・セカンド・マシン・エイジ』★ エリック・ブリニョルフソン著、アンドリュー・マカフィー著。ありがちな話題と内容だけど。これも流行りもの。『記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック』★ ドミニク・オブライエン著。興味深くはあるけど「曲芸」でしかないかもねえ。『坂の途中の家』...
政治経済社会

女性器切除か女子割礼か

エドワード・オズボーン・ウィルソン『知の挑戦―科学的知性と文化的知性の統合』長谷川寿一 長谷川真理子『進化と人間行動』ドナルド・E・ブラウン『ヒューマン・ユニヴァーサルズ―文化相対主義から普遍性の認識へ』 ここしばらくヒューマン・ユニバーサルの話題を並べていたのは何故かというと、ちょっと前*1に見かけた一連の女性器切除の話題に関して、一言だけ触れておきたいと思ったから。女性器切除ちょっと待って、「...
文化芸術宗教

必要最低限にしか政治的に正しくないおとぎ話『ハリー・ポッターシリーズ』

固有名詞のセンスが半端じゃない時点で結構面白いだろうということは確信していたのだが、最近ようやく最終巻まで図書館で借りられるようになってきたので、全部読んだ。 どこかで誰かが「魔法界はアムネスティの調査で100位以下になりそうだ」とか書いているのを見て笑ったおぼえがあるが、確かにそんな感じ。大臣の独断で容疑者を処刑したりしちゃうし。 機会均等の原則はしっかり守ってホグワーツの創設者も2/4は女性。...
アニメコミック

マルジャン・サトラピ『ペルセポリスI イランの少女マルジ』

イランの裕福でリベラルな家庭に生まれた女性の自伝的マンガ。これは最高に面白かった。つべこべ言わずにとにかく読め。この面白さは文章では伝えづらい。 雰囲気を見たければ映画版のトレーラーを。映画は未見だがなかなかよさそうだ。実際はトレーラーの印象よりもシリアス成分多めである。【ニコニコ動画】ペルセポリス 予告 2巻も大急ぎで借りてきて続けて読んだが、1巻と比べるとあまり面白くない。1巻だけでもちょうど...
政治経済社会

藤本由香里 白藤花夜子『快楽電流―女の、欲望の、かたち』

現在、私たちのまわりには、〈性〉に関する幻想の、数多くの鏡のカケラが散らばっている。そのうちの一片には全てを打ち破る愛の物語があり、また別の一片には徹底した支配・服従の物語がある。こちらには貞操の物語があり、あちらには快楽の物語がある。 かつてこれらの物語はそれぞれの鏡にまとまり、秩序だって、映すべき特定の人々を待っていた。しかし、今、それらの鏡はバラバラに壊れ、それぞれのカケラが、別のカケラの光...