ケン・フィッシャー『投資家が大切にしたいたった3つの疑問』

投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ウィザードブックシリーズ)

 ホッテントリメーカーで作ったかのような釣りタイトルにイラッ☆と来そうになったが、先入観に反して内容は極めてよかった。

  1. 実際には間違っているが信じているものは何か
  2. あなたに見抜けて他人に見抜けないものは何か
  3. 私の脳は自分を騙して何をしようとしているのか

 というのが、タイトルの3つの疑問。752ページもの大著だが、大意を2行で要約するとこうか。

 インサイダー取引はもちろん違法であるが、他人が知らなくて自分が知っている何かがないのに市場平均を有意に上回れると考えるのは不合理である。

 そして現在、比較的「自分が正しくて他人が間違っている」状態にしやすいものは、難しいのでプロの学者でもなかなか合意を見ないマクロ経済学と、本能なので知ってはいても容易に改められない行動経済学である。

 ちなみに「PER(株価収益率)という指標は何か不自然じゃないか?」という、私が数年前から漠然と思っていた疑問と(ほぼ)同じことが書いてあって嬉しかった。これについてはまた稿を改める。

参考リンク

おまけ

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