2019 3/17

『エンジェル投資家 リスクを大胆に取り巨額のリターンを得る人は何を見抜くのか』★★★★

 ジェイソン・カラカニス著。知らなかったがUberへの投資で有名になった人とのこと。とても面白かった。

『ブラッドランド: ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実』★★★★

 ティモシー・スナイダー著。そこそこ知っているつもりだったが、視点を改めさせられる感があった。一言でまとめるのは難しいので是非読んでほしい。それにしても本当にヒトラーとスターリンは酷い。

『ファクトフルネス 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』★★★★★

 ハンス・ロスリング著、オーラ・ロスリング著、アンナ・ロスリング・ロンランド著。評判通り素晴らしい。TEDで何度か見た憶えある人だったがこれが遺作なのか。

『戦前日本のポピュリズム – 日米戦争への道』★

 筒井清忠著。わりと前から言われてるような気もするけど。いいと思う。

『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』★

 佐光紀子著。ほぼタイトル通り。うちも「しなさすぎ」よりは「しすぎ」のような気がするので。

『将棋の子』★

 大崎善生著。厳しい世界。

『ワニと龍―恐竜になれなかった動物の話』★★

 青木良輔著。内容についてはshorebird先生にお任せ。

『ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250』★

 堀正岳著。特別これがすごいというほどではないけど、これまであまり知らなかった人のガイドとしてはいいのでは。

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2019 2/24

 定番のケーブルボックス。前から1個使っていたが、年末・正月にかけて追加で3個を家中に導入。色違い、サイズ違いなどもある。

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2019 2/17

 年末の大掃除の時、

 このダイソンの扇風機を掃除しようとして、なんと中を開けてホコリを掃除することができないことが判明。

 高いとかデザインだけとかは議論の余地があっても、それは流石に犯罪的だと思うんですけど……。もう許せん。これまでもそうだったがアンチダイソンが決定的になった。

 子供も指を突っ込む年齢は過ぎたと思うので普通のサーキュレーターを買い直した。

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2019 2/10

 夏にエアコンが原因と思われる咳が発生して、エアコンクリーニングを頼んだら直った。今後もエアコンに注意するのは当然として、空気清浄機も導入した。半年ぐらい経って、今のところ好調。

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2019 2/3

『いまさらですがソ連邦』★★★★

 速水螺旋人(著、イラスト)、津久田重吾(著)。Kindle Unlimitedのキャンペーンで読んだけど、面白かった。

『数学パズル大図鑑: 名問・難問を解いて楽しむパズルの思考と歴史』★★

 イワン・モスコビッチ著。フルカラーかつ大きめで楽しい。パズル的にも水準高し。

『交雑する人類―古代DNAが解き明かす新サピエンス史』★★

 デイヴィッド・ライク著。専門的。個別にはすでにぽつぽつ漏れ聞いてる内容が多かったけど面白い。

『ぼくたちに、もうモノは必要ない。 – 断捨離からミニマリストへ』★

 佐々木典士著。妻経由。男性視点の断捨離本は珍しい(?)ので。アイリスオーヤマのエアリーマットレスとやらがいいというので子供の敷き布団として買ってみたが、確かによかった。

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』★★★

 津川友介著。個人的に改めて特にこれという内容はなかったが、このタイトルで名前負けしてないだけでも十分か。

『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』★★★

 ピーター・ゴドフリー=スミス著。原題”Other Minds: The Octopus, the Sea, and the Deep Origins of Consciousness”(『異なる心:蛸・海・意識の深い起源』)まだまだこれからの話だと思うが興味深い。

『若い読者のための経済学史』★

 ナイアル・キシテイニー著。タイトル通りの内容。中高生にもいいかも。

『鳥居りんこの親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけーーー申請から施設探しまで、介護初心者には想定外の事態が待っていた!』★

 まだ具体的に必要にはなっていないが、心構えとしては役に立った。

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2019 1/13

 この前回のWifiルータを購入してから5年ぐらい経っていたので正月休みの時間のあるうちにと思って交換。ほぼノートラブルだったので後継機を選択。

 当時よりWifiを使用する端末の数も使用する頻度も増えているので、ややグレードの高いものを選んだ。旧モデルは中継器として遠い部屋に置いた。

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2019 1/13

『小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て』★★★

 高橋孝雄著。個別の内容に特に独自性があるわけではないけど、遺伝に変な否定意識のない子育て本はまだ珍しい気がするので。

『反西洋思想』★

 イアン・ブルマ著、アヴィシャイ・マルガリート著。そんなに面白いわけじゃないが有用な視点かと。

『実践フェーズに突入 最強のAI活用術』★★★

 野村直之著。AI本では久しぶりにちょっと面白かった。いわゆる「地球シミュレータ」と同等の性能のマシンが現在100万円で買える、という話が印象に残った。

『サルたちの狂宴』★★★★

 アントニオ・ガルシア・マルティネス著。シリコンバレーものとしてもfacebookものとしてもかなり面白かった。

『好き嫌い―行動科学最大の謎―』★★

 トム・ヴァンダービルト著。単独で特別すごい話はないけど。

『学びを結果に変えるアウトプット大全』★★

 樺沢紫苑著。時間本がよかったから読んだけど、そこまでとは。会長本とテーマがかぶってしまったせいもあるか?

『性欲の科学 なぜ男は「素人」に興奮し女は「男同士」に萌えるのか』★★★★

 オギ・オーガス著、サイ・ガダム著。進化心理学好きとしては「科学」の部分に目新しい話はないが、具体的な話がとても面白い。

『カラー図解 進化の教科書』★★

 カール・ジンマー著、ダグラス.J・エムレン著。最近のブルーバックスってどんなのかと思って。カール・ジンマーだけあって普通に良い。

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2019 1/6

第47回】 【目次

現代文の問題

 『海底牧場』最終回のつもりだったが、ひとつ試してみたいことができたので、一回分増やしてワンクッション置く。

 以下は、第46回で取り上げた視察の帰りの飛行機内での、主人公フランクリンとマハ・テーロとの議論である。シリーズの観点から見て、この作品で一番興味深い部分と言える。

 これを読んで、次の問題に答えてもらいたい。決して引っかけ問題とか、ひねったネタではない。純粋に作者が書いていることを読み取れと言っているだけである。引用についても開始・終了箇所を選んだということ以外、一言一句変えていない。中略もしていない。

 たとえばセンター試験の国語の問題であるつもりでやってみて、コメントにでも回答してみてほしい。(ただしネタバレ・影響防止のため基本的に次回をUPするまで非公開の予定。)

 「さて、ご尊師」と、フランクリンは切り出した。ちょうど飛行機が、雪をかぶった山脈の上空へ上昇し、ロンドンとセイロンへの帰路についたときだった。「こんど集められた資料を、どのように使われるつもりか、お伺いできますか?」
 いっしょに過ごした二日間で、僧と行政官は、互いにある程度の友情と敬意を抱くようになっていた。フランクリンにとって、これは愉快であると同時に驚くべきことだった。彼は人を見る眼があるつもりだが、彼の分析力の及ばない深さが、このマハナヤケ・テーロにはあった。それはおくとしても、いま彼は直覚的に自分が、力ばかりか――こんな陳腐で貧弱な言葉を使うほかないのだが――善の権化の面前にいるのだと感じた。彼は、いつ確信に深まるかもしれぬ、畏敬の念の高まりをおぼえながら、いま自分の連れであるこの人物が、やがては聖人として歴史に残るのではなかろうか、という考えさえ抱きはじめていた。
「何も隠しだてしているものはありません」と、テーロはおだやかに言った。「それに、ご存じのように、偽りは仏陀の教えに背くことです。わたしたちの立場はきわめて単純です。わたしたちは、生きるもの悉く、生きる権利を持っていると信じているのです。これからすると、あなたがたのしておられることは、誤ったことになります。したがって、中止の運びになればと願っているわけです」
 それは、フランクリンが予期していたことだったが、言明されたのは初めてだった。彼はかすかな失望を覚えた。もちろん、テーロほどの頭のある者なら、そんな運動がまったく非実際的なものであることは、気づいているにちがいない。なぜなら、それは、世界の食糧供給の八分の一を削減する結果を招くからだ。それに、そのことなら、なぜ鯨だけをやめよと言うのか? 牛、羊、豚――そのほか、人間が飼い殖やしては、都合次第で殺している、すべての動物はどうなのか?
「考えておられることはわかります」と、彼が異論を口に出せないでいるうちに、テーロが言った。「その結果起こる、いろいろな問題も、十分承知していますし、したがって、徐々に推進してゆく必要があることもわかっています。しかし、どこかで発足せねばなりません。そして牧鯨局が、わたしたちの問題を、もっとも劇的な形で提示してくださっているのです」
「光栄ですな」と、フランクリンは突っぱねた言い方をした。「しかし、公平なことでしょうか? ここでご覧になったことは、地球上のあらゆるところで起こっています。操業の規模がちがうからといって、問題の性質に変わりはありません」
「まったく同感です。しかしわたしたちも、実際家であって、狂信的な人間ではありませんから、それに代わる食糧源が見つからないうちは、世界中の食肉供給を中止するわけにはいかない、ということはよくわかっています」
 フランクリンはかぶりの振り方に、意見の相違をつよく見せて、「残念ながら、たとえ供給の問題を解決できたとしても、地上の人間をすべて菜食主義者にすることはできませんよ――火星や金星への移住を積極的に奨励なさるならともかく。わたしなどは、ラムチョップや、ウェルダンのステーキが、もう二度と食べられないとなったら、ピストル自殺もしかねませんね。ですから、あなたがたのプランは、二つの面で必ず失敗します――人間の心理的な面と、食糧生産ののっぴきならない実情の面で」
 マハ・テーロはすこし気分を害した表情になった。
「局長さん、そんな明白なことを、わたしたちが見落としているなどと、まさか考えてはおられないでしょうね。しかし、その実施方法を説明する前に、まずわたしたちの見解を、最後まで聞いていただきたい。わたしは、あなたの反応を興味ぶかく見守ることにします。というのは、わたしたちが受ける消費者のレジスタンスの、あなたは最も有力な代弁者だからです」
「結構です」と、フランクリンは微笑した。「わたしをこの仕事から改宗させられるかどうか、やってごらんなさい」
「有史以来、人間は、ほかの動物は自分たちのために存在しているのだ、という考えをいだいてきました。幾種類かの動物は、すでに絶滅させてしまいました。ときにはまったくの欲望のために、またときにはその動物が農作物を荒らしたり、ほかの活動を妨害したためにです。たいていは正当な理由があったことも、しばしば選択の余地がなかったことも否定はしません。しかし、時代が下るにつれて、人間は、動物界に対して犯した罪で、その魂を黒く汚してきました。そして、六、七十年前に、その最もはなはだしい形、たまたまあなたが職業としておられたこの形において、それは極まったのです。わたしはいくつかの実例を読みましたが、これなどは、銛を打ちこまれた鯨が、数時間にわたって、あまりにもひどい苦しみをつづけた後に死ぬので、その肉は一片も使えなかったというのですその動物の断末魔の苦悶から生まれる毒素が全身にまわってしまったためです」
「非常に例外的な場合です」と、フランクリンは言葉をはさんだ。「とにかく、わたしたちはその問題をすでに解決しています」
「そのとおりですが、その債務は、いま履行せねばなりません」
スヴェン・フォインでも、あなたのご意見には賛成しないでしょう。話は一八七〇年代にさかのぼりますが、彼が爆薬を装填した銃を発明したとき、それを完成したことを神に感謝するという一行を、日記に書き留めています」
「興味あるご意見ですな」と、テーロは冷淡に言った。「彼と議論をする機会を持ちたいものです。ご承知のように、人類を二分する簡単なテストがありますね。誰かが道を歩いていて、踏みそうなところに甲虫がはっているのを見るとします――彼は歩調を乱して、踏まないようにすることもできるし、踏みつぶしてしまうこともできます。あなたなら、どうされますな、フランクリンさん」
「甲虫によるでしょうね。それが有毒なものか害虫だとわかっていれば、殺すでしょうが、そうでないとすれば逃がしてやります。理性のある者なら、誰だってそうしますよ」
「では、わたしたちは、理性がないことになる。殺生は、より高等な生物の命をたすけるためにのみ正当化されるものだ、と信じています――しかも、そういう場合は、驚くほど稀なものです。いや、本論にもどりましょう。横道にそれたようです。
 百年ほどまえに、ダンセイニ卿というアイルランドの詩人が、『人間の効用』という劇を書いています。これは遠からず、わたしたちのテレビ番組の一つとして、見られることになるでしょう。この劇の中で、一人の男が夢を見て、魔法の力で太陽系から連れ出され、動物たちの審判法廷に引き出されます――もし彼が、二人の弁護者を見つけ出せないと、人類は全滅の運命を与えられるのです。犬だけが進み出て、主人をかばいます。その他のものは、昔の悲しみを思い出して、人間がこの世にいなかったら、もっとしあわせに暮らせただろうに、と考えます。絶滅の宣告が、まさに下されようというとき、第二の支持者が折よく間に合って、人間は救われます。人間にも何か役に立つところがあるという、この二番目の唯一の支持者は――蚊なのです。
 そんなものは、単なる戯画にすぎないと思われるかもしれません。ダンセイニもそのつもりだったにちがいありません――彼はたまたま、狩猟の名人でした。しかし詩人というものは、しばしば、自分でも意識していない、隠れた真実を語るものです。そして、このほとんど思い出す者もいない劇には、人類に対する、深遠な寓意があると、わたしは信じます。
 一世紀たらずのうちに、われわれは必ず太陽系の外へ出ていく。そうなれば早晩、われわれよりも、はるかに高度な、しかし様式はまったく異質な、知的生命体にいろいろ出くわすことになります。やがて、その時がきたら、人間がより高等な生物から受ける待遇は、おそらく、人間が自分の世界のほかの生物に対して、どのように振舞ってきたかによって定まるのかもしれません」
 その言葉は、非常におだやかに言われはしたものの、非常に確信にみちたものだったから、フランクリンの心を、突然冷たいものが貫いた。初めて、相手の意見にも一理あるのかもしれないと感じた――つまり、単なる博愛主義以外の何かがだ(だが、博愛主義は、“単なる”ものであるのか?)。彼は、自分の仕事のクライマックスを、好ましく思ったことは一度もない。なぜなら、彼はずっと以前に、すでにその巨大な預りものに対して、強い愛着を感じるようになっていたからだ。しかし、その都度、彼はそれを必要悪と見なしてきたのだった。
「ご意見はまことにごもっともなことです」と、彼は認めた。「しかし、好むと好まざるとにかかわらず、人生の現実は認めなければなりません。“自然は血みどろの闘争の場”という言葉は、誰が言いだしたのか知りませんが、それが自然のありようです。そして、世界の人間が、食物か倫理か、どちらかを選べとなったら、どちらが勝つかきまっています」
 テーロは例の神秘的な、静かな微笑を浮かべた。意識してかしないでか、代々の芸術家たちが、仏陀の象徴としてきた慈悲の眼差しを、それは反映しているように思われた。
「しかし、問題はまさにそこにあるのです、フランクリンさん。二者択一を迫られることは、もはやありません。われわれこそは、古い輪廻を打破して、罪なき生き物の血を流すことなしに満足できるものを食べうる、最初の世代なのです。それがどういうものかを知るために協力してくださったあなたに、心から感謝しております」
「わたしに!」フランクリンは大きな声を出した。
「そのとおりです」と、テーロが言った。いまや彼の顔には、ほんものの仏画よりもゆったりした微笑がひろがっている。「さて、ごめんをこうむって、わたしは眠ることにしましょう」

問題

 上の文を読んで、次の5つのうち、マハ・テーロの考えとして正しいものがいくつあるか答えなさい。

  1. 人間以外の動物は人間のために存在している
  2. 牛・羊・豚等の家畜を殺すこともいずれは止めるべきである
  3. スヴェン・フォインの日記よりもダンセイニ卿の作品の方がより興味深いものだ
  4. 高等な生物の命を助けるためなら下等な生物を殺すことは正当化される
  5. 食物か倫理かの二者択一は避けることができない

2019/01/08追記

 出題意図とは関係ないところで解釈のぶれが生じうる選択肢が複数見つかったので2,3箇所表現を修正しました。(こういう問題ちゃんと作るの難しいですね……。)現在のものを最終版と考えてもらってたぶん大丈夫です。すでに回答をいただいている方には個別にお知らせします。

第47回】 【目次

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