時事

科学技術哲学

フリーマン・ダイソン『宇宙をかき乱すべきか〈下〉』

上巻に続いて下巻から、クリーンエネルギー関連の話題。  短絡的な善悪二分法は害悪であり、短いスパンの現実と長いスパンの理想は両立しうるし、させねばならない。  今日の状況の参考にすべき部分は多いと思われる。 21 銀河系の緑化  なぜわれわれは、グレーは悪でグリーンは善だと単純に言うべきではないのか? グリーンな技術を奉じグレーなあらゆるものを禁ずることによって救済への近道をとろうとすべきではない...
科学技術哲学

フリーマン・ダイソン『宇宙をかき乱すべきか〈上〉』

星新一とフリーマン・ダイソンは、いつ読み返しても何かしら新しい発見がある。  停電ネタで星新一を続けてやったので、今度はダイソンの自伝『宇宙をかき乱すべきか』の上下巻からそれぞれ一箇所ずつ抜粋する。まず上巻から原発についての話題を。  要約すると、巨大さそのものがひとつの失敗だという意見だ。『多様化世界』の中の「迅速を尊ぶ」の章にも近い意見がある。  ちなみに、1979年の本なので、福島原発事故は...
政治経済社会

エイプリルフールだけは大いに自粛すべし

自粛自粛と過剰に騒ぐのは、経済的にも精神衛生上もよくないので禁物だが、エイプリルフールだけは自粛してもいいのではないかと思っている。  ただでさえデマが溢れかえっていて、嘘ネタに由来するトラブルも頻発している今、これ以上デマやウソを増やしてどうするんだ。  自分は今までもエイプリルフールネタなど特にやってはいなかったが、この機会に大いに自粛しよう。できればこのままエイプリルフールという習慣そのもの...
星新一の夢世界

星新一『冬の蝶』

停電と星新一でまず思い出したのは『感謝の日々』なのだが、他にもう2編だけ思い出せるものがある。  一つはこれ、  便利な文明生活を営んでいる夫婦が、謎の原因で停電した途端、何もできずにあっさり凍死してしまう。ペットの猿だけが平気で生き延びている。  というだけで、特に名作とは思わないのだが「電気が絶たれた時の文明生活の脆弱性」というテーマは、まさに今タイムリーだと思う。  もう一つは、以前も紹介し...
星新一の夢世界

星新一『感謝の日々』

完全自動操縦の自動車、壁一面のテレビ電話、脳波を読み取って勝手に食べたい料理を作ってくれる自動調理器、なんでも揃っている便利な世界。  三ヶ月に一度の「休電日」には全ての電気が止まり、皆電気のありがたさに感謝する。半年に一度の「無保険の日」にはあらゆる保険が効かなくなり、皆保険制度のありがたさに感謝する。  そして、年に一度の「法律感謝の日」には刑法も停止されるので、皆武装して家に閉じこもる。その...
日常の一コマ

東北関東大震災

まったくえらいことになってもうた。Twitterのブログパーツ貼ってあるから大丈夫だと思うが、死亡説囁かれないようにひとつは更新しよう。  生まれて初めて身の危険を感じるほどの揺れを体験したものの、個人的には直接的被害は特に受けずに済んだ。  会社にはサーバがたくさんあったがひとつも壊れなかったし、家でも本が散らばったりモニタ倒れたりしたが、食器の一つも割れたわけではないし、今のところ計画停電の対...
政治経済社会

カダフィ人生オワタw 公安相も反体制デモ支持

中東の衛星テレビ局アルジャジーラは22日、リビアのオベイディ公安書記(公安相)が反体制デモへの支持を理由に辞意を表明し、軍にデモ参加を呼び掛けたと報じた。41年以上にわたる最高指導者カダフィ大佐(68)の独裁体制の亀裂が一層深刻化した。  追い詰められたカダフィ大佐は22日夕、テレビ演説で「私はリビアを去らない。殉教者としてこの地で死ぬ」と述べた上で、23日に行う体制支援デモに国民の参加を呼びかけ...
告知募集報告

来年のことを言うと鬼が笑うコンテスト略して鬼コン2010結果発表! ついでに2011版募集!

今年の漢字は「暑」 京都・清水寺で発表  平成22年の世相を表す漢字一字は「暑」?。日本漢字能力検定協会(京都市下京区)が公募で選ぶ「今年の漢字」が決まり、同市東山区の清水寺で10日、同寺の森清範(せいはん)貫主が特大の和紙に文字を揮毫(きごう)した。  今回で16回目。過去の漢字は、21年「新」▽20年「変」▽19年「偽」▽18年「命」▽17年「愛」▽16年「災」▽15年「虎」▽14年「帰」▽1...