2016 3/2

脳はすごい -ある人工知能研究者の脳損傷体験記-

 こりゃおもろい。久々に脳関連でのヒット。

 原題”The Ghost in the Brain”(脳の中の幽霊)。邦題はちょっと間抜けな感じになってしまっているが、直訳ではわかりにくいし、副題まで合わせて考えると、まあまあ妥当か。

 著者は人工知能研究者。元から知能が極めて高い上に、絶対方向感や共感覚を持っているなど、かなり特殊な脳の使い方をしていたようだ。オーディオオカルトにはまっているようであったり、神秘体験をしたことがあったり、事故前からいろいろ変わっているところもあった模様。

 交通事故による脳震盪によって、モジュール間の連絡に様々な不都合が生じ、世にも奇妙な症状が生じるが、視覚を通じた介入と訓練によって、そこから回復する。

 メガネとパズルによって壊れた脳が回復しました、なんて、予備知識がないとトンデモ代替医療かと思ってしまうであろうほどの超展開である。

 多くの抽象思考が、視覚処理とそのアナロジーに依存しているというのは面白い。発生学的には、眼は外に飛び出した脳そのものだ、というような言い回しはよく聞くが、それを別の方向からも裏付けるような話である。

 脳のとてつもない複雑さと、それが曲がりなりにも正常に機能しているということが、どれだけありがたいかということを、思い知らされる。

by 木戸孝紀 tags:

2015 9/21

『ダンジョン飯 2巻』★★★★

 九井諒子著。さすがに1巻ほどの衝撃はなくなったが、まだまだ面白い。

『東方鈴奈庵 ~ Forbidden Scrollery. (4)』★★★

 春河もえ著、ZUN原作。こちらもまだまだ面白い。易者www

『なぜ人類のIQは上がり続けているのか? ――人種、性別、老化と知能指数』★

 ジェームズ・R・フリン著。フリン効果の人。元々興味のある人にしかおすすめしない。

『日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ』★★★

 飯尾潤著。勉強になった。

『新釈 うああ哲学事典』★★★★

 須賀原洋行著。MechaAG経由。結構面白い。

『恐竜学入門―かたち・生態・絶滅』★★

 David E. Fastovsky著、David B. Weishampel著。教科書。面白い。

『6度目の大絶滅』★★★

 エリザベス・コルバート著。タイトルの印象より環境破壊の話題に偏ってなくてなかなか良い。

『Who!超幻想SF傑作集』★★

 佐々木淳子著。これもMechaAG経由。

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