「サロゲート」と呼ばれる遠隔操作の義体を使って、生身の体は家で寝転んだまま仕事でもホビーでも好きに行うことができる技術が一般化した時代。
かつてダイハードな肉体で鳴らしたジョン・マクレーン刑事も、寄る年波には勝てず(主に髪が)、義体で捜査をしています。
奥さんとも相変わらずうまく行っていないところに、泣きっ面に蜂。「くらえッ! スタンド『フランケンシュタイン・コンプレックス』ッ!!」とばかりにとんでもない事件が起こります。
単なるサロゲート損壊事件と思いきや、それを操作している人間まで死んでしまっているのです。そもそも人間が絶対安全なのがウリなのに、これは一体どういうことなの。世界を揺るがす大事件に、ジョンはまたしても一人で立ち向かうのでした。
まあSF者なら一応見ている間は退屈しないでしょう。『アバター』と時期的に被ってしまったのが悔やまれます。ちなみに予告編はややネタバレくさいので見ないが吉。
おまけ
人力ロボつながり。
by 木戸孝紀
tags:SF ブルース・ウィリス 映画 義体
実はワンピースの映画版を見るのはこれが初めてである。なぜか見に行ってしまった。
おまけの0巻は普通にWJに載っていたのを読んだので、別に欲しかったわけではないのだが。
尾田栄一郎の名前を前面に押し出したりした広告戦略にうまくのせられているとしか言いようがない。もちろん本編のかつてない勢いがあってのことには違いないが、きっと有能な広告代理店だったのだろう。
これまでの作品と比較できないので評価は難しいが、普通にちゃんとワンピースだった。これまでのアニメ・映画が好きだった人ならもちろん、原作しか読んだことのない人でも十分いけると思う。
おまけ
なぜかロビンが眼鏡になっていた。
by 木戸孝紀
tags:WJ アニメ ワンピース 映画 日記
あの『グラン・トリノ』をピクサーがCGアニメ化したと聞いて、なんだそりゃと思いながらも、見に行きました。
妻に先立たれ、家と庭のメンテしかすることもなく、老人ホームに送られようとしている老人が、父親のロールモデルを持てずに冴えない東アジア系の少年にぶち切れ、
「GRRRRRR、もう、我慢できん! よく聞け、アジアのへなちょこガキ! 貴様が本当にボーイスカウトのバッジを欲しいなら、 アメリカの男になれ! わしがその方法を教えてやる!」
といって、秘めた信仰と肉体のみを武器に戦うという筋のみが同じで、後はまったく別物といってもいいぐらいになっています。
子や孫に疎まれるあたりの設定は子供の視聴者には共感しづらいと思われたのか、最初から子供はいない夫婦だったという設定になってました。サイレントでふたりの人生を高速追体験させるパートは、とても良い出来でした。
当然ながら、か弱き乙女を強姦する東アジア系ギャング団はそのまま出せないので、人の住まない処女地である南米大陸から、美しいメス鳥を強奪して文明世界に持ち帰ろうとする、18・19世紀的マッチョ意識丸出しの探検家と手下の犬どもに置き換えられました。
そして老人の自己犠牲によってその遺志は若い男に成長した少年に受け継がれます。遺志といってもこっちではもちろん主人公は死にませんが。
アクション部分はいつものピクサーらしく熱いです。原題からして『UP』であり、邦題の与える印象よりは、文字通りアップテンポなものであることを念頭に置いておくといいかもしれません。全体としてはすごくおすすめです。
参考リンク
おまけ
タイトルぐらいしかつながりはない。
by 木戸孝紀
tags:CG PIXAR アニメ ピクサー 映画
正直クエンティン・タランティーノはそんなに好きではなかった。嫌いだったと言っても過言ではない。それでもこれはやられた。ハマりすぎ。
ちょうど山口貴由の『シグルイ』を初めて読んだときとか、岩明均の『ヒストリエ』を初めて読んだときのような、後から考えると最初からこれしかなかったように思えてしまうハマりぐあい。
タランティーノと言えば何だ? マンガチックな演出だ。そして、ナチというのは、そもそもとてもマンガチックな存在だ。
タランティーノと言えば何だ? 暴力と残酷シーンだ。そして、そもそも戦争ほど暴力的で残酷なものがあるか。
タランティーノと言えば何だ? 緊張感のあるセリフのやりとりだ。そして、そもそも人間狩りやスパイの尋問よりも緊張感のあるセリフのやりとりなんてありうるか。
個人的にたった1つの問題はブラピ。ブラピの演技は悪くなく、むしろ最高だったので彼の責任とは言えないのだが、彼が画面に出るたびにどうしても「ああ、ブラピだなあ。これはハリウッド映画なんだ。」と一瞬現実に引き戻されてしまうのだ。
ついでにもう一つ個人的な感想を言わせてもらえれば、悪役スキーとしてランダ大佐がたまらない。近年希に見るインパクトのある映画の悪役キャラではあるまいか。
R15+指定で、それ総統相当のグロシーンは確かにあるが、そこがクリアできるすべての人に絶対おすすめ。
おまけ
by 木戸孝紀
tags:タランティーノ ナチス 映画 戦争
久々のおバカ映画ターイムという程度のノリで行ってきたが、予想以上に出来が良かった。
マヤ云々のオカルト要素強かったら嫌だなと思っていたが、ほとんど関係なかったし、ど派手な映像はもちろん、裏に込められたいろんな皮肉もなかなか品が良く、同じ監督でも『インディペンデンス・デイ』などとは比べものにならない。
いわゆる「ディザスタームービー」を作って下さいと言って、これ以上のものが出てくる可能性はあまりないような気がする。
変に「ディザスタームービー」以外のものを求めさえしなければ、きっとどなたも満足できるはず。おすすめ。
おまけ
どうせイチロー動画だと思ったでしょ。その通り。でもあれはもう使ったので、しかたなくこっち。てかこれなんで消えてないの?
by 木戸孝紀
tags:パニック 映画 災害 滅亡
良くも悪くもジャパニメーション版マトリックス。
良く言えばマトリックスから10年経ってようやく最新CGとアニメの融合を十二分に生かした作品ができたということだし、悪く言えば世界最先端から十年遅れているということ。ううむ、どう考えればよいのか。
素直に見れば単純にすごく完成度が高くて面白い。多少アニメ慣れして「お約束」みたいなものが分かっていることが前提とは思うが。
あとヒロインの印象が薄い。というか、どう見ても本作のヒロインは格ゲー少年の方です。本当にありがとうございました。ショタコン業界は大変なことになっているに違いない。途中であるキャラがエヴァの加持リョウジに似ていると思ったらキャラデザ貞本義行だった。要するにカヲル君のデザインと同じ人だ。ああ、ある意味納得。
おまけ
どうやったらこれがショタコンの語源になれるのかは全然納得できん。
by 木戸孝紀
tags:CG SF アニメ マトリックス 映画
一昔前の『ディープインパクト』と『アルマゲドン』みたいに、大人の事情で流行りモノの似たような映画が続けて公開されることはよくあることだが、『地球が静止する日』とまったく同じSF黙示録物語。
しかし、同じSF黙示録物語でも『地球が静止する日』のどうしようもない駄目っぷりとは雲泥の差がある。
これと対比してはっきりしたことがある。『地球が静止する日』が格別にムカつくのは、単にSFの皮を被った身勝手な宗教物語であることではなくそれを観客に対して――それどころか作った自分自身に対してすらも――誤魔化せると思っていそうなところだ。
この映画にはそういう嫌らしい誤魔化しが一切ない。直球勝負。預言にどんな意味があるのか、誰が救済されて誰が地獄行きかなんて、てめえら人間ごときの知ったこっちゃねえのですよ。すべては神の思し召し次第に決められている。以上。最初から言ってるだろ?
……という具合。実にまっとうに宗教している。私のニコラス・ケイジ好きのせいで贔屓目もあるに違いないとしても、まったくの駄目映画とは思わない。でも、まあ客観的には凡作なので、あまり積極的にはオススメできない。
おまけ
農イング。
by 木戸孝紀
tags:SF ニコラス・ケイジ 映画 災害 宗教
原作未読。『ダヴィンチ・コード』と同主人公のシリーズみたいだが、『ダヴィンチ・コード』よりはずっと面白い。
相変わらずの荒唐無稽ささえ「ツッコミっこなしよ(はぁと)」と割り切れれば、エンターテイメントとしての完成度は非常に高い。
そう、なんかもうまるで『24 -TWENTY FOUR-』。いろいろな意味で。毎時間ごとにカウントダウンがあったり、爆弾あり、銃撃戦あり、二転三転あり。
「もしジャック・バウアーが脳筋拷問マニアじゃなくてシンボル研究者だったら」みたいな話。……自分で言っといてアレだが、なんという想像しづらいシチュエーション! でもホントにそんな話。
おまけ
教皇と荒唐無稽つながり。
by 木戸孝紀
tags:24 ミステリ 映画 教皇