星新一『感謝の日々』

ひとにぎりの未来 (新潮文庫)

 完全自動操縦の自動車、壁一面のテレビ電話、脳波を読み取って勝手に食べたい料理を作ってくれる自動調理器、なんでも揃っている便利な世界。

 三ヶ月に一度の「休電日」には全ての電気が止まり、皆電気のありがたさに感謝する。半年に一度の「無保険の日」にはあらゆる保険が効かなくなり、皆保険制度のありがたさに感謝する。

 そして、年に一度の「法律感謝の日」には刑法も停止されるので、皆武装して家に閉じこもる。その日の終わりには心から文明社会のありがたさに感謝する……。

 計画停電で思い出したのは、この話。意図的にやってないだけで実質的にほとんどこの通りのような気が。

おまけ

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