科学技術哲学 マーリーン・ズック『考える寄生体―戦略・進化・選択』 『パラサイト・レックス』以来の面白い寄生ものを期待したのだが、どちらかというと進化医学ものだった。 面白さは普通。寄生ネタなら『パラサイト・レックス』、進化医学としては『病気はなぜ、あるのか』の方を先におすすめする。 1箇所だけ憶えておきたい箇所があったのでメモ。いつか詳細に紹介したいと思っている『恋人選びの心―性淘汰と人間性の進化』で使うかも。 鳥のさえずりは脳の特定の部分でコントロールされ... 2009.10.31 科学技術哲学
科学技術哲学 長沢和也 編著『フィールドの寄生虫学―水族寄生虫学の最前線』 寄生虫ほど人の心を捉える生物もそうはないだろう。ただしマイナスの方向にだが。口絵からして気色悪さ全開だが、『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ』でも感じた現代博物学の面白さもあるので、こういう生物系が耐えられる人なら一読してみてもよいのでは。 しかし、これで思い出したが『パラサイト・レックス』は一度きっちりおすすめしておく必要がありそうだ。寄生虫のみならず寄生という概念そのものに生じた――今... 2009.3.12 科学技術哲学