2015 10/10

火星の人 (ハヤカワ文庫SF)

 結構前から存在だけは知ってたが、今まで読んでなかったのは不覚。無茶苦茶面白い。そりゃ速攻映画化もするわ。

 ただ映画でこの小説の良さを再現するのはどんなに頑張っても不可能だろう。よくありそうな感動もののになってしまう可能性大。

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2014 1/19

白熱光 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

 すぐ買ったのになぜかしばらく積んでいた。読んでみたらかなり面白かった。イーガンの長編の中でも、これまで一番好きだった『ディアスポラ』に匹敵する面白さ。

 あえてケチをつけるなら面白いだけ、ということか。アイデンティティとは何かというイーガン作品に通底してきたテーマがやや薄いのと、これまでと比べて若干オリジナリティに欠けるという点で『ディアスポラ』には及ばないかも。

 表面的には『竜の卵』っぽいが、本当に影響が大きいと思われるのはアシモフの2作。

 『神々自身』の異星人側の環境描写および主人公のキャラクター、一見関係のないふたつの世界の話が交互に進む感じとか。『夜来る』の、星が観測できない世界で重力の科学がどのように進むかのシミュレーション的な側面とか。

 『ディアスポラ』他のイーガン作品で出てきた設定があまり説明なしで使われるので、『ディアスポラ』は先に読んでおいたほうがいいかも。

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2013 12/6

(本文とは無関係)

 私が初めて指摘するわけではないだろうが、オスプレイって絶対名前が悪いと思う。男がふざけて遊んでるようにしか聞こえん。ピンポイントでイメージ最悪すぎる。

 カラテオドリの原理を習うと踊る空手家が思い浮かぶし、マイコプラズマと聞くと放電する舞妓さんが出てくるし、デデキント切断と聞くと出目金がちょん切れるような気がする。

 日本語を使っている以上、こうした直感的な連想を止めることは不可能だ。意識して心臓を止めることができないのと同じぐらいどうしようもない。

 これがたとえばレディサーブ(ReadyServe)――もちろんこの話のためだけに今でっち上げた名前だがそれほど現実離れはしてないと思う――とかいう機体名だったら絶対今のような奉られ方はしてなかったと思う。

 ちなみにオスプレイそのものや基地問題については独自の意見を持てるほど知らない。大体こちらの見解を信用している。

おまけ

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2013 2/21

鑑賞のためのキリスト教美術事典

  1. 『公正世界信念』のTweetについて、社会心理学者からの疑問 – Togetter
  2. ヨブ記タグについて – 東瀛倭族拝天朝

 1を見て2を思い出し、見に行ったが、消えてしまっている。リンクはInternet Archiveに張っておく。

 伝統宗教というのは一見古臭くて不合理に見える。見えるというか、もちろんある意味ではその通りである。

 しかし、もっと古くから存在する――進化心理学的な意味で――有害な素朴倫理学を否定する「進歩的」な要素を備えていることもある。これはその格好の例だと思うのだ。

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2012 7/7

巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3))

 ガイア教の天使クジラで使おうかと思ってメモしたが割愛された部分。ただ削除して熱にしてしまうのはもったいないので関連エントリとして公開しておこう。

 1981年のSF小説。本筋とは特に関係のない半ページほどの挿話にすぎないが、水生類人猿説が事実だったことになっている。

 ところが、映像で再現されたミネルヴァの歴史には、地球の人類学者がかつて想像もしなかったようなくだりがあった。初期の類人猿は陸上の肉食動物から身を守る術を持たず、それがために、一時期浅い水中に帰ったのである。かくて、類人猿はクジラをはじめとする水生哺乳動物と同じ道を辿りはじめたが、知性が発達して身を守る術を獲得するに至って再び陸に揚がった。まだ肉体的な適応を示す際立った変化が生じる前のことである。これによって、この時期の類人猿が直立歩行し、体毛を持たず、拇指と人差し指の間の水掻きも未発達であるわけがわかる。他にも、涙腺の塩分濾過機能のように、地球の学者たちの間で論議の種とされて来た顕著な特色がいくつかあったが、それらはいずれも、類人猿が短期の水中生活で陸に戻ったことで説明が付く。

 本筋と関係が薄いとはいうものの、その他の部分では進化論の正しい理解がプロットの主要部分を成しているシリーズだけに、大変残念であることには変わりない。

おまけ

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2012 6/27

トリフィド時代―食人植物の恐怖 (創元SF文庫)

 SF一般教養として名前と概要は知っていたが、読んだのは初めて。

 あまりにも現代的なので驚いた。仮に「最近封切られたハリウッド映画のノベライズです」といって読まされても「あんまり新しさがないなあ」と思うだけでそんなに違和感がないほどだ。古典というに相応しい。

おまけ

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2012 2/15

 多読用の語彙制限本として、

 でオススメだったので買ったもの。

 これはメチャメチャ面白かった。英語云々関係なしに短編ミステリサスペンスとして非常にレベルが高い。Amazon含めどこのレビューでも高評価なのも頷ける。

おまけ

 指輪→サウロン。MMD杯はいまだに毎回レベル上がって面白い。

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2011 7/28

復活の日 (ハルキ文庫)

小松左京さんが死去 「日本沈没」「復活の日」

 「日本沈没」「復活の日」などのベストセラーで知られ、日本SF小説界の第一人者である作家の小松左京(こまつ・さきょう、本名・實=みのる)さんが、26日午後4時36分、肺炎のため、死去した。80歳だった。葬儀・告別式は親族で済ませた。

 1931年、大阪市生まれ。京都大文学部卒。在学中に漫画を描き、同人誌などに小説を発表する。作家の故高橋和巳とは学生時代からの同人誌仲間で、ライバルだった。

 ラジオのニュース漫才の台本を執筆する一方、米国のSF小説に影響を受け、61年、「SFマガジン」のコンテストで「地には平和を」が入選。以後、生物兵器ウイルスと核戦争による人類滅亡を描いた「復活の日」や社会性の強い「日本アパッチ族」「終わりなき負債」、超能力者スパイをめぐる活劇「エスパイ」、第6回SF大賞を受賞した「首都消失」など多くの話題作を送り出した。

(asahi.com(朝日新聞社):小松左京さんが死去 「日本沈没」「復活の日」 – おくやみ・訃報)

 ううむ、星新一筒井康隆との御三家の中では一番印象は薄いけど、やはりちょっとは感慨がある。

 以前言及したショートショートは小松左京だと記憶してるんだけど、自信がないなあ。この機会にチェックしようか。

2011/07/30追記

 調べた。小松左京で合ってた。

『まぼろしの二十一世紀』(六八・八・一六「週刊朝日」掲載)

 だそうな。

おまけ

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