科学技術哲学 ロバート・ T・キャロル『懐疑論者の事典』 タイトルの通りの内容。 一家に一冊! 面白くてためになる カール・シファキス『詐欺とペテンの大百科』 で紹介した『詐欺とペテンの大百科』の疑似科学に比重を置いたバージョン、といった感じ。 面白さは、内容に多様性のある『詐欺とペテンの大百科』の方が圧倒的に勝るけど、こういう事典系には目のない私。 ホメオパシーが話題の昨今なので、今まで特に興味がなかった人にもオススメする価値はありそう。 関連書... 2010.9.9 科学技術哲学
政治経済社会 E.F.ロフタス K.ケッチャム『抑圧された記憶の神話―偽りの性的虐待の記憶をめぐって』 ひいいいいいいい!!! 怖い怖い怖いうぎゃああああ! ホラー小説でもこんな怖い本は滅多にない。事実は小説より怖いナリ。ああああ怖さを紛らわそうとするあまり思わずコロ助口調になってしまったナリよ! 出っ張ったものは何でも男性器の象徴・引っ込んだものは何でも女性器の象徴にしてしまい、何でも幼少期のトラウマで説明してしまう傾向のあったフロイト。 その流れを汲む心理学は、1980年代から1990年代に... 2009.7.11 政治経済社会
政治経済社会 ニセ科学批判はタマネギの皮を剥くように たまたま具体例が続けて目に入ったので、いわゆるニセ科学批判批判に対する自分の立場。まずガザ地区に侵攻したイスラエルの白燐弾の話。 ミリタリー系に全然興味がなく兵器の知識も戦闘に関係する法律・条約の知識もゼロに近い私は、この件に関してもほとんど何も知らないのだが、一部に「ちょうかがくへいき」的なデマを吹聴している人間がいるのは、ぱっと見にも事実だろう。 私は、尊敬する海外の著述家が一人残らずユダ... 2009.1.30 政治経済社会
科学技術哲学 直感的分類カテゴリーにひとつだけ違反するものは流行る法則 パスカル・ボイヤー『神はなぜいるのか?』を読んでから、二つの観点が頭に残り続けている。 宗教というのは極めて現状追認的なものであるということ。 宗教的概念として受け入れ可能なものは、人間の持つ直感的な分類カテゴリーに違反するような属性が、ひとつだけ加わったものであることが多いということ。 前者は、多くの人が貧しく苦しかった過去の時代には苦難をよしとするような宗教が流行り、「人間には無限のエネルギ... 2008.12.18 科学技術哲学
日常の一コマ インフルエンザの予防接種を受けました 2006年1月以来インフルエンザにはかかっていないが会社で集団接種推奨されていたので受けてきた。 受けるべきかはその人と周囲の状態によりけりだが、世の中には予防接種悪玉論というトンデモクラスタがあるみたいなので*1そういうのに惑わされないでリスク・ベネフィットを評価するようにしてちょ。 それにしても、いつぞやの集中報道のせいでタミフルが発狂状態の代名詞になってしまっている状態どうにかならんのか... 2008.12.4 日常の一コマ