社会

政治経済社会

冷徹な頭と温かい心 スティーヴン・レヴィット スティーヴン・ダブナー『ヤバい経済学─悪ガキ教授が世の裏側を探検する』

こちらを見て購入したが大正解。確かに最近読んだ本の中では別格の面白さ。  経済学の本というより「経済学者がその着眼点と手法でもって普段経済学が扱わない社会の事象を研究したらどうなるか?」を書いた本だ。 学校の先生も相撲の力士もそれをするインセンティブがあれば八百長をする。統計データから見抜くこともできる。 KKKも不動産屋もその力の源は情報にある。正しい情報が知れ渡ってしまえば力を失う。 麻薬を扱...
政治経済社会

必修漏れ問題はわからない

ついに自殺者まで出してしまった必修科目漏れ問題。まったく世の中本当に何が起こるかわからないものだ。もちろんそんなことは頭ではわかっているつもりなのだがこの問題だけは予想がつかなかった。そもそも動機からして理解できない。  他の問題(たとえば耐震偽装とか)は、少なくともそうしようと思った人間がどう思って(たとえば金が欲しいとか)そのようにしたのかということは理解できるが、しかし受験のために必修科目を...
日常の一コマ

防音の徒

まったく予想外に突然ソフトウェア会社に就職することになったため、ソフトウェア業界についての基本的な書物をいろいろと読みあさっているのだが、どの本も共通して騒音の害を強調している。  人間は騒音を無視できるようには作られていない。私はかなり前からイヤーウィスパーという耳栓を愛用しているのだが、それに加えて写真のようなイヤマフを購入してみた。  送料など込みで約4500円と安くはなかったが、耳栓と併用...
文化芸術宗教

『自動ぽちぽち機』というタイトルの童話知りませんか?

ネットと多様性がどうとかいうエントリを読んでいて思い出したのだが、どうも不思議なことにネット上でソースが見つからない。  Googleでかろうじて同じことを質問している2ちゃんねるの書き込みがひとつ見つかったことで単なる妄想でないことがわかるのみである。  私の記憶が確かならあの有名な『はれときどきぶた』と同じ作者だった……と思う。そしてさらにうろ覚えだが内容はこんな感じだったと思う。  ある企業...
政治経済社会

古賀議員の学歴詐称事件

古賀議員の学歴詐称事件が大事になってきたようだ。もちろん学歴ネタは常に良くも悪くも盛り上がるものだが、それだけではないものを感じる。  ネットが普及しはじめた頃『ザ・インターネット』という政府の陰謀で自分の個人情報を抹消されてしまう映画があった。  もちろん古賀事件が政府の陰謀だというのではない。自分という人間は、少なくともほとんどの他人から見れば、数々の社会的情報の総体でしかなく、それらが信用で...
政治経済社会

『勝ち組』でなく『勝者』と言え

誰が言い出したのか知らないが『勝ち組』という言葉が嫌いだ。『負け組』はわかる。上の立場から十把一絡げにして見下すにも、同じ立場から傷を舐めあうにも便利でいい言葉だ。だが『勝ち組』というのはわからない。  勝っているという自信があるなら自分(あるいは我が社・我が国)は『勝者』だと言えばいいではないか。勝っている時にまで群れて安心したいという群衆心理を露骨に感じてしまって嫌なのである。もっとも、それだ...