国際ニコニコ映画祭の結果がひどすぎる

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)

 応募の時は全く意識していなかった。公式落選第一号とか速攻で発表された時はかなり笑った。その後は発表まで忘れていたのだが、結果がひどすぎてどうでもよくなくなった。当然もうちょっと面白いものと思いこんでいたのだ。

 これは「ニコニコ動画なんかただの著作権法違反幇助の場に過ぎない」と主張している人たちにとっては大いに勇気づけられる結果だと思う。「有料コンテンツの無法利用なしだと所詮こんなもんか」と。

 さんざん既出だとわかっていても言わずにいられないのだが、ひどい中でも大賞のチョイスがひどすぎる。どうしてあらゆる意味で最も不適切なものを選んだのか。

 不愉快過ぎるので内容にすら触れたくないが、このようなコメント出さないといけないような事態になっているのだし、個人的に(著作権関連の議論を除けば)ニコニコ動画始まって以来の大きなマイナスイメージの事態ではないかと思う。

 しかし、応募された作品の中には面白いものがないわけではないのである。

 ノミネート全部観たわけではないがマイベスト3は以上の動画。もちろん誰にとっても面白いというわけではないだろうが、良いものから順に選んで観ればそこそこ面白く、次回にも期待が持てる企画に思えてくる。全体のレベルは予想を下回ったとは言え決して低くなかった。だからこそ返す返すも大賞のチョイスがもったいない。

われわれとしましては、大賞となった動画についての審査の方法も結果も間違っていたとは考えておりません。

 などというニコニコらしからぬ意地の張り方をしないで今からでも、いや、いまのうちにきっぱり撤回してほしい。撤回しても誰も責めない。むしろこのままでは、消えない汚点としていつまでも残る。大げさに考えすぎという意見もあるだろう。確かにこのままでもニコニコ動画がどうにかなるということはないだろうし、CGMの大きな流れに影響があるとも思わない。

 また、受賞作品について、投稿者が不当な攻撃にさらされないように保護するため、発表前に受賞を拒否することができるようにします。その場合はXXX賞受賞拒否作品として発表され、次点作品の繰り上げなどはおこないません。

(第2回国際ニコニコ映画祭について – ニコニコ動画 開発者ブログ)

 しかし実際、第2回の応募でのようなことを言うということは国際ニコニコ映画祭の賞というものは(全員ではなくとも)拒否したくなるような不名誉な賞であることを公式に認めるということだろう。そんな賞だったら最初から応募しなければいいではないか、そもそも開催しなければよいではないか。何のための賞か。

 そしてそんな賞になってしまっている理由は今回の大賞ただ1つである。第3回も、第4回も、今後ずっと何十回も受賞拒否者のためのお断りを毎回アナウンスするつもりなのか。それよりは第1回の審査修正を1度だけアナウンスすればよいとは考えないのか。そうしないことによってニコニコできる人が一体どこにいるというのか。

11/2追加

 念の為に補足しておくが、私は子供が真似したらどうするとかいじめ助長だとかいうアホな議論には与しない。例の動画が普通に日々のランキングに上がってきただけなら、私は「なんでこんなのが1位なんだテラシュールwwwwww」とかなんとかコメントするだけだっただろう。 その意味で、私は動画の作者と、それを推薦してブログ炎上したとされている審査員には全く何の悪感情も持っていない。

 私が批判しているのは運営者だけだ。特にひろゆきは(上の『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか』などでも書いているように)自分の立場が危ういバランスの上に成り立っていて、ちょっと誰かの気が変わればホリエモンのように転落させられることも十分ありうることを自覚しているはずなのに、この黒字化できるか否かという微妙な時期に不用心なのではないかと思う。まあ余計なお世話だろうが。

おまけ

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