『宇宙戦争』オススメ度 6/10

宇宙戦争

 火星人と言えばタコ型。H・G・ウェルズの名前は知らなくてもタコ型火星人の概念を見たことも聞いたこともないという人は少なくともこれを読んでいる人の中には1人もいるまい。それほどまでに超有名な1898年のSF小説をあのスピルバーグが再映画化。

(以下ネタバレあり)

 あまりにも原作に忠実なのに驚いた。良いリメイクには何らかの今日的な視座があって然るべきと思うが全く何もなし。完璧なまでに原作に忠実。

 時間と場所以外のはっきりした違いは、エイリアンがタコ型火星人でなく、インディペンデンスデイと同じような今風の人型宇宙人であること。隕石に乗って襲来するのではなく、元から地中に埋まっていた機械に稲妻によって乗員が転送されること。その2点ぐらい。

 人類が手も足も出なかった火星人が病気で全滅するとというあのあまりにも有名なラストまでそのまんまだったのは予想外だった。しかしここを変えるともはや原作小説の意味が全くなく、ただの『インディペンデンスデイ2』になってしまう気がするのでそれはそれでよかったのだろう。

 まとめると必要性も必然性もないが、その範囲では十分うまくやった、と言うことだろうか。

 原作小説を読んだことはなくてもプロットと落ちぐらいは知っている、あるいは「ビルよりでかいすごいマシーンが街を破壊して人を殺しまくってるぞー!」というシチュエーションを聞いただけでなんとなく燃えられるという、SFの素養・素質をお持ちの方には文句なしにお薦めできる。

 そうでない方には微妙。音響がキモなのでどうせなら映画館で見ることをお薦めする。

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