まだちゃんとした書評を書いていなかったが、復刊を知ったのでオススメしておく。私も図書館で何度も借りて読んでいるが、これは手元に置いておきたいので早速注文した。
「形は失敗に従う」
というのがこの本の大きな主張。実用品の形などというものは、機能的な要請によって決まると普通は思われているが、必ずしもそうではない。同じ機能を実現するにも様々な形の道具があるし、ひとつの道具が予想しなかったような様々な用途に使われることもある。
機能から直接形が決まるのではないのなら、道具の形はどのように決まるのか? 今ある道具の不満な点・うまくいかない点に少しずつ思いつきの修正を加え、たまたまうまくいったものが今あるものに取って代わることで“進化”するのだ。
「遺伝子はダーウィン的*1な進化しかしないが、ミームはラマルク的*2な進歩をする」
というのはミームに関する説明でよく使われるセリフで、これはもちろん大筋としては正しい。しかし、現実の技術や思想の進歩も、一般に考えられているよりはダーウィン的な進化に似ているのだ。
おまけ
フォークが出てくる動画で思い出したのがこれだった。
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