黒人大統領のエントリでtikaranoさんに教えていただいた。山田芳裕は最近『へうげもの』がかなり好みなので期待はしていたが、さらに想像を遙かに超えて面白かった。漫画に関してはそれなりにアンテナを張っているつもりだったのに、これを今まで読んでなかったとは大不覚。
かなり徹底した取材に基づいたと思われるリアリティのある部分と、漫画らしい極端な誇張の部分の配分が絶妙。そこはへうげものにも通じる。打ち切られて未完なのは残念極まるが、それでもなお自信を持っておすすめできる。
具体的な内容についてはネタバレになりそうなのであまり触れないが、直接バレない範囲で指摘しておくと、この作品に影響を与えていると思われる重要な元ネタが2つある。ひとつは萩尾望都の『11人いる!』。
もうひとつは中学生の時大変お世話になったエドウィン・ A アボットの小説『フラットランド』(多次元・平面国―ペチャンコ世界の住人たち)。次元の違いというモチーフで社会風刺というテーマを扱った傑作SFである。最近『ワープする宇宙』で言及されたので多少知名度が上がったかもしれない。
別作者だが続編もある。(多次元・球面国―ふくらんだ国のファンタジー)こちらも、さすがに同等とは言えないが面白かった記憶がある。
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おまけ
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