政治経済社会

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岡田斗司夫『「世界征服」は可能か?』

The Better Angels of Our Nature その48  - shorebird 進化心理学中心の書評など で出てきたので興味を持った。 ポイントは一行で表すことができる。「征服」という概念は収奪的制度下でなければ意味を成さない ということだ。 それは、アメリカ合衆国が残りの世界全部を合わせたより強大な軍事力を持ちながら、なぜ他国を次々と侵略・征服していかないのか? という、小中...
おすすめ書評まとめ

竹中正治小特集

最近すっかりファンになった竹中正治先生の小特集。竹中正治ホームページMasaharu TakenakaAmazon.co.jp: Max-Tさんのプロフィール竹中正治の記事一覧 - BLOGOS(ブロゴス)『今こそ知りたい資産運用のセオリー』★★★★★ 竹中正治著。素晴らしい。内容がまともなのはもちろんだが、アリスのショートストーリーがなんとも言えない味出してる。すごく頭が良くて面白そうな人だ。『...
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ハイパーインフレではハイパーなことは何も起きていない

ハイパーインフレは色々な意味で目立つ経済現象である。近年ではジンバブエで発生してネタ化したことが記憶に新しい。だが、目立つ部分の大半は錯覚だ。見た目ほどハイパーなことが起きているわけではない。 金本位制の時代と違い、現代の通貨の価値を担保するものは発行する政府の信用のみである。また次の誰かが受け取ってくれるという信用がなければ、ただの紙以下である。 通貨の価値は政府の信用に比例するから、一定価値の...
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抜き打ちテストのパラドックスと核抑止ついでに原発事故

抜き打ちテストのパラドックスは、今週中に、という条件がなければ、推論の出発点がなくなり、そもそも発生しない。まず、金曜日にテストはできない。木曜の晩に金曜日にテストがあることがわかってしまうため。よって、木曜日にテストはできない。水曜の晩に木曜日にテストがあることがわかってしまうため。よって、水曜日にテストはできない。火曜の晩に水曜日にテストがあることがわかってしまうため。よって、火曜日にテストは...
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いつかの生産性の議論ってそんな難しい話だったのだろうか

ゴッドランドの経済学 - 山形浩生 の「経済のトリセツ」 というエントリが好きで、今でも年に一度ぐらい読み返すんだが、そこから派生した生産性云々の議論ってそんなに難しい話だったのか? という疑問が毎回生じる。 マンキュー経済学の最初の10大原理で、第2原理:あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である。 というのがある。 オートメーション自動車工場や巨大発電所などの、単純な・絶対的な...
それにつけても金のほしさよ

ケン・フィッシャー『投資家が大切にしたいたった3つの疑問』

ホッテントリメーカーで作ったかのような釣りタイトルにイラッ☆と来そうになったが、先入観に反して内容は極めてよかった。実際には間違っているが信じているものは何かあなたに見抜けて他人に見抜けないものは何か私の脳は自分を騙して何をしようとしているのか というのが、タイトルの3つの疑問。752ページもの大著だが、大意を2行で要約するとこうか。 インサイダー取引はもちろん違法であるが、他人が知らなくて自分が...
それにつけても金のほしさよ

貨幣の一般受容性と『瓶の妖鬼』

完全に一致してはいないけど、寝かせていたネタにほぼ近い内容のページを見つけてしまったので紹介。ケアウェとその妻コクアの物語 『瓶の妖鬼』は昔、子供版らしきものを読んでかなり印象に残っている。『ジキル博士とハイド氏』のスティーブンソンだけのことはある。この話とは関係なしにおすすめ。
それにつけても金のほしさよ

億超えトレーダーが絶対に教えたくない アベノミクス株投資の法則

最近RSSに入れてすごいと思っていたかぶ1000氏のブログで知って買ってみた。 装丁とタイトルからは、読めば読むほどバカになって損する典型的な駄目マネー本にしか見えないが、一定の成功を収めた個人の書いた記事とインタビューで主に構成されているので、今回だけは例外。 手法も得意分野も様々なので、私が真似できない、あるいはしたくないものも多いが、それも含めて非常に参考になった。 ひとつ思ったことは、当た...