政治経済社会

それにつけても金のほしさよ

キプロスの預金封鎖と同じ事は日本でも起きてるはずなんだが

キプロスの預金封鎖のニュースを説明するための思考実験。独自通貨を持つある国の政府が、いま世界に存在するのと同額のお金を発行するとしよう。  物理的存在としての紙幣に価値はないから、輪転機が回り終わった時点で、2倍の量が存在するようになったこのお金の価値は半分になっていなければならない(100%のインフレ)。  そして今や全紙幣の半分が政府の手元にあるので、これは事実上、世界中のあらゆるお金の半分を...
それにつけても金のほしさよ

なぜ私はマクドナルドでタダで食えるのか

マクドナルドの株主優待券が届いた。なぜ周りの人が代金を払っている中、私はマクドナルドでただで食べることができるのか? 本質的な部分だけ言えば、私の店だからだ。  私が生まれて初めて株式というものを意識したのは、ポール・バーホーベンの秀逸SF風刺映画『ロボコップ』における、 「市政に文句があるならオムニ社の株を買えばいい。誰でも市の所有者になれる」  というようなセリフであったと思う。  株式という...
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立花隆『青春漂流』

青春というのは、それが過ぎ去ったときにはじめて、ああ、あれがオレの青春だったのかと気が付くものなのである。  表紙の立花隆で思わず吹きそうになるが、そろそろ私も青春という年代ではなくなってきたかも。 一見いかに成功し、いかに幸せに見えても、それがその人の望んだ人生でなければ、その人は悔恨から逃れることができない。反対に、いかに一見みじめな人生に終わろうと、それが自分の思い通りの選択の結果として招来...
政治経済社会

「核しか持たない軍隊」は「”F**k You!!”しか言えない外交官」と同じ

あまり時間的に余裕がないので、また没ネタ掘り起こし。 「核兵器さえ持てば他の兵器はいらないんじゃないの?」という疑問への回答 - 【移転済】リアリズムと防衛を学ぶ  を読んでいてタイトルのような表現が頭に浮かんできた。  まあ戦争が外交の延長であるということを認める人には、ほとんどトートロジーであろうが、一言で要点を記憶するにはいいのではないか。
それにつけても金のほしさよ

使用頻度で割る

以前、投資関連の本を読んでいる時に、  どんな良い資産でも高値で買ってしまえば悪い資産だし、大したことのない資産でも安値で買えれば良い資産だ。  というような話が出てきた。  確かにそうだ。ものが高いか安いかというのは相対的な問題だ。「それは何に対してか?」を考えずに言っても意味がない。  つまり額面上の金額は高くても、使用頻度が非常に高ければ、結果的に安い場合がある。  この代表はRealfor...
それにつけても金のほしさよ

×「思考は現実化する」○「考えもしないことは実現しない」

こういう本は経済関係の勉強をしていると嫌でも眼に入ってくるので少し読んだが、正直あまりにもオカルト過ぎて引く。  適度にオカルト的に生きている方が、実際に経済的成功に結びつく可能性は否定せんが。  「思考は現実化する」ではなく「考えもしないことは実現しない」ぐらいに言い換えれば、現実的な正しい教訓になりうるかもしれない。  地震や台風は自然現象だから、誰も考えなくても起きる時は起きる。交通事故は自...
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水木楊『人生後半戦のポートフォリオ「時間貧乏」からの脱出』

キーワードは「金は時なり」。平日の時間全てを自分の時給ベースで考えるという本。時給は年収を2000で割れば大雑把には出る。  いわゆる定年離婚というのは、夫婦間の時間不平等とその落差の大きさが遠因であるとか。データに基づくものではなさそうだが、理屈は正しそうだ。夫婦共働きで家事も分担すればその不平等は減らせる。 時間戦略A モノはできるだけ持たない 時間戦略B 「ながら」の勧め 時間戦略C 自分時...
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ダン・アリエリー『不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」』

以前『予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』を紹介した、ダン・アリエリーの本。  行動経済学の部分はすでに一度は読んだことがほとんどなのだけど、作者の人格――全身大やけどという経験にも深く影響されている――に好感が持てる。  最高級に面白いし、生活の上でも心がければ役に立ちそうなことが多い。  たとえば、順応を考慮すると、楽しいことは切れ切れに、苦しいことは一気にやった...