進化

科学技術哲学

マイケル・コーバリス『言葉は身振りから進化した―進化心理学が探る言語の起源』

言語の起源については大昔から、神話的なものから、こんなのみたいに多少は実証的なものまで、いろいろな説があったわけだが、それが「音声」言語であることは、比較的近代になるまで自明のことと思われていた。 しかし最近は、音声言語より先に手話のようなジェスチャー言語が先にあったのではないかと思われている。この説はわりとよく聞いていて正しそうだと思っていたが、これ一本に絞った本は初めて。 声と言語は同じではな...
おすすめ書評まとめ

書評在庫一掃セール2010年10月版

最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。 ★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。『5万年前―このとき人類の壮大な旅が始まった』★ ニコラス・ウェイド著。ところどころちょっと勇み足っぽく見えるところがあるが、悪くないと思う。...
おすすめ書評まとめ

書評在庫一掃セール2010年9月版

最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。 ★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。『犯罪の生物学―遺伝・進化・環境・倫理』★★★★★ D.C.ロウ著。これはいい。すごくいい。このテーマピンポイントでは、基本にして最高と言って...
科学技術哲学

デイビッド・J・リンデン『つぎはぎだらけの脳と心―脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか?』

1章 脳の設計は欠陥だらけ?2章 非効率な旧式の部品で作られた脳3章 脳を創る4章 感覚と感情5章 記憶と学習6章 愛とセックス7章 睡眠と夢8章 脳と宗教9章 脳に知的な設計者はいない 「進化上の制約」という観点から一本筋を通した脳本。 最近流行なのか、よく似た感じの本もありそうだけど、初心者向けで、かつレベルも低くないので大変おすすめ。 個人的に、1箇所だけ飛び抜けて印象に残ったのは、夢に怖い...
ゲーム森羅万象

ソーシャルゲームは誇示的消費を考慮に入れた新しい人間性ハックだ

shorebirdさんのところで『Spent.』の連載やってるからか、誰かがグリーやモバゲーを下流食いと揶揄して物議を醸した話に関連して、考えてみたくなった。妄想の翼広げて 人生・MMORPG・麻薬・ライフハック 上記エントリの続きでもある。この時の要点は、MMORPGのようなゲームが、一種の人間性ハックになっているということだった。 あの時代にはまだ、現在ソーシャルゲームと呼ばれているものはなか...
科学技術哲学

サイモン・コンウェイ・モリス『進化の運命:孤独な宇宙の必然としての人間』

Togetter - 「サイモン・コンウェイ=モリス『進化の運命:孤独な宇宙の必然としての人間』を読む前に考えていたこと」 読んだ。けど、残念ながら、読む前に考えていたこと以上の収穫は特になかった。 チチュルブ隕石がなくても「恐竜人」が生まれただろう、とは流石に言ってはいなかったが、ある意味それより身も蓋もないことを言ってた。 当時、地球はすでに寒冷化に向かっていたから、隕石がなくても、いずれ「哺...
おすすめ書評まとめ

書評在庫一掃セール2010年8月版

最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。 ★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。『基礎から学ぶ楽しい疫学』★★★★★ 中村好一著。そのまんま教科書。真剣に勉強する気がある人にしかおすすめできないが、ある人には絶対おすすめ。...
科学技術哲学

リチャード・ランガム『火の賜物―ヒトは料理で進化した』

イントロダクション 料理にまつわる仮説第1章 生食主義者の研究第2章 料理と体第3章 料理のエネルギー理論第4章 料理の始まり第5章 脳と食物第6章 いかに料理が人を解放するか第7章 料理と結婚第8章 料理と旅エピローグ 料理と知識説 中国神話の燧人(すいじん)氏は、人に初めての「火食」を、つまり、木をこすり合わせて火をおこし、食物を加熱することによって、生臭さを除き食中毒を防ぐことができることを...