科学技術哲学 コンラート・ローレンツとナチス・ドイツ このエントリでローレンツの生きていた時代を適当に「この時代」と書いたが、「この時代」とは思いっきり大雑把に言えばナチスの時代でもある。 我々が今日持っている人類文化、芸術、科学および技術の成果はほとんど専らアーリア人種が創造したものである。アーリア人種は人類のプロメテウスであって、その輝く額からいかなる時代にも常に天才の精神的な火花が飛び出し、神秘の夜を明るくし、人類をこの地上の生物の支配者とす... 2007.8.11 科学技術哲学
科学技術哲学 「秀でた額」の意味するもの さて、『人イヌにあう』コンラート・ローレンツのエントリ最後の問題になんと答えただろう? 大多数の人は「背」と入れたのではないかと予想しているのだが。 私も知らなければ「背」と入れただろうと思う。日々野獣の脅威に晒されていた原始の人類の群にあってリーダーの資質として重要だったのは知恵と経験に加えて、体が大きく頑健であることであったに違いない。何か問題でも? いや、何も問題はない。正解は「額」であ... 2007.8.3 科学技術哲学
科学技術哲学 コンラート・ローレンツ『人イヌにあう』 「動物」と言ったとき最初に連想されるのはまずイヌかネコだろう。「刷り込み」の発見等の功績によりノーベル医学生理学賞を受けたコンラート・ローレンツのイヌネコ限定エッセイ集である。 彼の『ソロモンの指輪』は私が誰に対しても絶対の自信を持っておすすめする本の一冊である。彼の動物にたいする限りない知識と愛情の深さには敬愛の念を抱かずにはいられない。この本もイヌ・ネコが好きか嫌いかに関わらず楽しめるだろう... 2007.7.29 科学技術哲学