差別

おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2022年5月版

『英語独習法』★★★  今井むつみ著。自分レベルの学習者には高度すぎるかも。しかし「スキーマ」の概念は面白かった。 『不平等の進化的起源: 性差と差別の進化ゲーム』★★★  ケイリン・オコナー著。個人的にはびっくりするような話はなかったのだが、改めて考えると非常に重要な話だと思う。多くの差別は特定の誰かの悪意によらずとも生じるのだという認識は政治的にも大事だろう。 『できる研究者の論文生産術 どう...
WEB情報通信

邪悪なグーグル様を初体験

邪悪にならぬをモットーとするGoogle様が時折見せる邪悪な側面については、見聞きしてはいたものの、初めて自分で体験した。  ずっと放置状態のGoogle Adsenseに何かのきっかけでログインしたら、メッセージ欄に「サイトへの AdSense 広告配信が停止されています」とかいうのが来ていた。自分では気づいてなかったが、そういえば確かに出てないようだ。  何が問題なのかと見てみれば、こうだ。(...
政治経済社会

「差別語」の言い換えはイタチごっこではなく赤の女王と考えるべき

忙しくて長いの書く時間がないので没ネタ発掘計画その一。 差別のマッチポンプ | LUNATIC PROPHET  そんなふうに考えていた時期が私にもあった。つまり、  「差別語」の言い換えなどというのは、事なかれ主義によって無駄なコストを増やしているだけであり、差別の解消には全く繋がらない。事なかれ主義からではなく真に差別に反対する心ある人ならば、できる限りそのような言い換えには反対すべきだ。  ...
政治経済社会

ジョン・ホバマン『アメリカのスポーツと人種』

ボルトが異次元の世界新 100M9秒58で優勝  に関連して、 人種差別問題でオススメの本3冊  に追加しておいた方がよいと思う本を紹介しておく。  白人と黒人両者が人種的運動能力に関する調査を恐れているのは、それが知力や情緒に関わるもっと内面的な人種的差異を示唆するからである。科学者と一般人のいずれも、人種的な身体構造や生理についての本音を隠し続けているので、両者の不安は解消することがない。こう...
政治経済社会

ボルトが異次元の世界新 100M9秒58で優勝

■自身の記録、0秒11も更新  北京五輪の陸上男子短距離で3冠に輝いたウサイン・ボルト(22)=ジャマイカ=が16日、ベルリンで開催されている世界選手権の100メートル決勝を9秒58の驚異的な世界新記録で制した。ボルトはちょうど1年前、北京五輪でマークした従来の世界記録を0秒11も更新した。現行の電気計時で世界記録が9秒台に突入してからは最大の更新幅となる。 (「ボルトが異次元の世界新 100M9...
科学技術哲学

スティーヴン J.グールド『人間の測りまちがい』が文庫版になっている

RUMさんのコメントで知りました。今までネット上ではほぼ入手不可で、図書館で借りるか古本屋で探すしか読む方法がなかったので、以前から復刊を願っていましたが、実現した形で非常に喜ばしいです。ぜひこの機会に読んで下さい。 おまけ 【ニコニコ動画】ロイツマ ガンプラ版
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ23 スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』 4/4

【第22回】 【目次】 【第24回】  スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』の読み合わせも今回で最後である。 女性の脳  「劣等」グループは生物学的決定論という一般理論では相互に代替性がある。劣等グループは連続的に並置されており、一つのグループは他のすべての代表として利用される――このための一般的前提としては、社会は自然の摂理に従い、社会階級は生得的価値を反映しているという考えがあ...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ22 スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』 3/4

【第21回】 【目次】 【第23回】  スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』を先に進める。 ルイ・アガシ――アメリカの多起源論の理論家  私は二人の著名な多起源論者にしぼって話を進めようと思う。一人理論家のアガシであり、もう一人はデータ分析家のモートンである。まず手始めに、私は、かくされた動機および、その支えとなった中心的データのごまかしの双方を掘り起こしてみたい。いぜんとして奴隷...