おすすめ本書評まとめ2022年5月版

『英語独習法』★★★

 今井むつみ著。自分レベルの学習者には高度すぎるかも。しかし「スキーマ」の概念は面白かった。

『不平等の進化的起源: 性差と差別の進化ゲーム』★★★

 ケイリン・オコナー著。個人的にはびっくりするような話はなかったのだが、改めて考えると非常に重要な話だと思う。多くの差別は特定の誰かの悪意によらずとも生じるのだという認識は政治的にも大事だろう。

『できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか』★★

 ポール・J・シルヴィア著。論文を書く研究者でなくとも、最初の一章だけでも価値あり。質より量。スケジュール化するしかない。

『イントゥ・ザ・プラネット―ありえないほど美しく、とてつもなく恐ろしい水中洞窟への旅』★

 ジル・ハイナース著。水中洞窟ダイバーの自伝的な本。すげえ人もいるもんだ。私は絶対やりたくない。

『恐怖の地政学 ―地図と地形でわかる戦争・紛争の構図』★★★★

 ティム・マーシャル著。ちょっと露悪的とさえ感じられる身も蓋もなさも含め、まっとうかつストレートな地政学本。おすすめ。今回のロシアの件に通じるような記述も。

『魚にも自分がわかる ――動物認知研究の最先端』★★★★★

 幸田正典著。無茶苦茶面白い。私は昔から、いわゆるミラーテストとその結果の通俗的な扱われ方に強い不審と不満を抱いていたのだが、その根本原因を解明してくれた気がする。詳しい内容はshorebird先生にお任せ。

『現代ロシアの軍事戦略』★★★

 小泉悠著。今回のロシアの件でテレビでも引っ張りだこの先生。Twitterでもいろいろふざけていて面白そうな人だ。本の内容もタイムリーかつ明解で面白い。

『ゴールデンカムイ』★★★★★

 野田サトル著。前回の無料開放の時に初めてちゃんと読んだが、今回の最終回記念無料開放でもう一度最初から最後まで通して読んだ。娯楽大作と呼ぶに相応しい出来。妻もハマった。

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