心理

おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2017年6月版

『Swift実践入門 ── 直感的な文法と安全性を兼ね備えた言語』★★★  石川洋資著、西山勇世著。自分で使うあては当面ないが。Scalaで見覚えある機能が多く、普通にアプリ作るのにこれ使えるなら、いいなあ、という印象。 『自己変革するDNA』★★★  太田邦史著。ビジネス系自己啓発本と間違われそうなタイトルだが、これは文字通りに生物のDNAの本。結構面白い。 『イノベーションはなぜ途絶えたか ─...
科学技術哲学

わいせつとは性が年配の男性にとって適切に管理されていない状態

歴史上「わいせつ」の要件を具体的に示しえたためしがない、というのはよく言われることで、それはそれで正しいと思われる。  だが進化心理学的視点に立てば「わいせつ」を過不足なく単純に定義することは容易だ。 性が社会≒権力≒年配の男性(の同盟)にとって適切に管理されていない状態  だ。そもそも具体的にどんな行為や表現であるかは問題ではないのだ。たとえば、 一夫一婦制は社会的にひとつの安定解だから、夫婦間...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2017年4月版

『マシュマロテスト』★★★★★  ウォルター・ミシェル著。なんかもうよく知っているような気になっているマシュマロ・テストだが、改めてオリジナルに触れてみるととても面白い。 『へんな星たち 天体物理学が挑んだ10の恒星』★  鳴沢真也著。ちょっと面白い。 『天と地の守り人 第2部 カンバル王国編』★★★★  上橋菜穂子著。最終章中編? やはり面白い。 『量子コンピュータが人工知能を加速する』★  西...
政治経済社会

「幼児にテレビを見せない」という呪術

幼児にテレビを見せてよいと思う  というエントリを以前書いたが、最近もうひとつ別の要素も大きく関わっているのではないかと思うようになった。  これはニセ科学に騙されているとか不安商法に踊らされているというよりも――その要素は実際あると思うが――ある種の呪術であり、自ら信じたいのではないかと。  そのベースになる考え方はすでに一度書いている。 痴漢冤罪回避の呪文  子供の知的発育は非常に重大なことで...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年11月版

『母がしんどい』★★  田房永子著。『キレる私をやめたい』がよかったので。そりゃこんな母だったらしんどいやろな。 『察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方』★  五百田達成著。ありがちだけどわかりやすくていいのでは。内容には関係ないが五百田(いおた)という名字初めて聞いた。 『SOFT SKILLS』★★★★★  個別には特別すごいと思った話はないが、全体として過去に類例のな...
未分類

おすすめ本書評まとめ2016年9月版

『東方外來韋編 Strange Creators of Outer World. 弐』★  ZUN他著。東方雑誌2番目。まだ「お布施と思って」レベルか。 『ストーナー』★★★★★  ジョン・ウィリアムズ著。確かに地味な小説のはずなのに、なんとも面白い。自分も所帯持ちとなったからか、うまくいってない家庭の描写とか、なんか鬼気迫る感じ。 『ストーナー』読んだ。 - 沼の見える街 『濃縮メロンコリニスタ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年8月版

『ゲノム革命―ヒト起源の真実―』★★  ユージン・E・ハリス著。地味ながらよい。 『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』★★★  永田カビ著。pixivで知った。レズ風俗は話の枕でメンヘルに関する自伝エッセイ。絵も文もうまくて意外な面白さ。 『メンタルが強い人がやめた13の習慣』★★  エイミー・モーリン著。ありがちだけどいいまとめ。 『ヤバすぎる経済学』★★★  スティーヴン・D・レヴィット著...
科学技術哲学

アドラー心理学とモジュール性

岸見一郎著、古賀史健著。源流というだけあってなかなか面白い。ほとんどは単なる自己啓発の屁理屈のように見える反面、自己欺瞞の考察として先進的な部分もあるように見える。 (おすすめ本書評まとめ2014年11月版)  以前このように評したことがあるが、これだけじゃ意味がわからないのでちょっとだけ追加しておく。  アドラー心理学で一番問題なのは「個人をそれ以上分割できない存在であると考える」というところだ...