戦争

映画・ザ・ムービー

『イングロリアス・バスターズ』 オススメ度 10/10

『イングロリアス・バスターズ』 大ヒット上映中!  正直クエンティン・タランティーノはそんなに好きではなかった。嫌いだったと言っても過言ではない。それでもこれはやられた。ハマりすぎ。  ちょうど山口貴由の『シグルイ』を初めて読んだときとか、岩明均の『ヒストリエ』を初めて読んだときのような、後から考えると最初からこれしかなかったように思えてしまうハマりぐあい。  タランティーノと言えば何だ? マンガ...
映画・ザ・ムービー

『ターミネーター4』 オススメ度 5/10

事前情報では行かないつもりだったが、映画館のポイントがちょうどたまっていて無料だったので見てきた。  思ったよりは面白かった。初代や2のような出来はもちろん望むべくもないが、普通のSFロボット戦争映画として見れば、そんなに悪くない。  ただし、真面目に見ていると、あまりにもアホな人間と機械にだんだん腹が立ってくるので、必ず頭を空っぽにして見ること。 おまけ  核融合というかアンドロイドというかなん...
政治経済社会

ポール・ポースト『戦争の経済学』

一つ前の『テロの経済学』にも通じる内容だがこちらも結構面白い。要点からさらに抜粋してメモしておく。 第1章 戦争経済の理論 マクロ経済学的な要点 戦争は2種類の影響をもたらす:心理的影響と現実的影響。 軍事支出によって総需要を増やすと、経済を不況ギャップから引っ張り出せるけれど、そうした支出はインフレの原因にもなる。 ミクロ経済学的な要点 生産要素(特に資本と労働)がどれだけ動員されるかは、戦争の...
科学技術哲学

デーヴ・グロスマン ローレン・W・クリステンセン『「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム』

『戦場における人殺しの心理学』の実践編みたいな位置づけの本。前作と共通部分が多いので、普通の人は前作のみで十分かもしれない。逆に自衛隊員・警察官・SP・警備員・消防士といった職業の人は自腹切っても読むべきだと思う。  いや……自腹というか、配られて然るべきなんじゃないのか? そもそも日本の自衛隊や警察では、ちゃんとこういう最新の研究成果に基づいた教育と訓練が行われているのだろうか? 根拠はないが絶...
政治経済社会

デーヴ・グロスマン『戦場における人殺しの心理学』

うーん、これは非常に面白かった。私なりの要約。  研究によると古今東西の兵士は想像以上に敵を殺せていない。というより殺そうとしていない。殺せても強烈なトラウマに悩んで社会不適合になったりする。それは人間には殺人に対する凄まじい心理的抵抗が存在するからだ。  そのような抵抗を持たない“生まれながらの兵士”も1%とか2%とかそんな割合で存在し、優秀な兵士となる。しかし多くの普通の兵士に敵を殺すことがで...
映画・ザ・ムービー

『トゥモローワールド』 オススメ度 3/10

これは泣ける……もったいなすぎて。  すでに方々で絶賛されてるけど映像はなかなかすごい。特にラスト付近の戦争シーンなどは今まで観たほとんどの戦争映画よりずっとすごい。ではなぜ絶賛できないかというとストーリーがあまりにもひどいから。  なんでダメかを羅列しても不愉快なだけなのでいちいち言わないが、ものすごい映像に酷いストーリーというこの組み合わせは、今は大人の事情であまり大きな声で言えないが、あの『...