科学技術哲学 ダンバー数人委員会 陰謀論(ウォッチ)業界でよく見る(?)悪の秘密結社の名前に三百人委員会というものがある。 30人委員会や3000人委員会でなく、3万人委員会でも3億人委員会でもなく、あくまで300人委員会であり、300という数がロビン・ダンバーいうところのダンバー数の上限あたりにほぼ一致するのは興味深い。 利害でまとまったひとつのグループとして、人間が自然に想像できる限界の数がちょうどそれぐらいであるというこ... 2012.11.10 科学技術哲学
おすすめ書評まとめ おすすめ本書評まとめ2011年6月版 『悩ましい翻訳語―科学用語の由来と誤訳』★ 垂水雄二著。いやエロい意味ではなく。「ギニア豚」って何でしょう? 書評 「悩ましい翻訳語」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『虫歯になる人、ならない人』★★★ 西川義昌著、白石拓著。合言葉は「歯は臓器」。コンパクトでいい感じ。自分の将来の健康のためにも、小さい子供がいる人は子供のためにも、おすすめ。 『知覚は幻 ラマチャンドランが語... 2011.7.2 おすすめ書評まとめ
科学技術哲学 無能で説明がつくことを陰謀のせいにしてはならない ハンロンの剃刀 「無能で説明できる現象に悪意を見出すな(直訳:まさか、愚かさによって充分に説明できるものを悪意のせいにする必要なんかありません。)」 Robert J. Hanlon Never attribute to malice that which is adequately explained by stupidity. というのは、オッカムの剃刀(=思考節約の原理)の系で、レベルの低... 2009.2.24 科学技術哲学
科学技術哲学 脳は陰謀論を生む機械 分離脳についての実験からは「説明装置」とでも呼ぶべき機能が左脳側にあることが示唆される。たとえ(分離脳の状態になければ右脳から送られたであろう)正しい情報がなくても説明装置はとにかく結論を出す。 端から見ている実験者の立場ではそれはどう見ても作話であるのだが、どうも(少なくとも言葉で説明ができるような)自我は、脳で働いている様々なモジュールがそれぞれ高度に専門化された仕事をこなした後の最終結果し... 2009.1.25 科学技術哲学
政治経済社会 栗本慎一郎『パンツを脱いだサル―ヒトは、どうして生きていくのか』 序章 それは病から始まった 第一章 ヒトはいかにじてヒトになったのか――そしてなぜなったのか 第二章 現代に至るパンツ 第三章 同時多発テロと国際関係、あるいはグローバリズムというパンツ 第四章 ユダヤ人の起源の謎 第五章 政治陰謀としてのビートルズ 第六章 結論ヒトはどうすれば生きていけるか、あるいは生きていく価値があるのか 栗本慎一郎というのはガイア教シリーズで水生類人猿説を見ていたときに頭... 2008.8.3 政治経済社会
科学技術哲学 良いトンデモと悪いトンデモは紙一重 幻影随想: 陰謀論に堕ちた生化学者 細胞内共生説で有名なリン・マーギュリスが911陰謀論系のトンデモさんになっちゃったという話。 幻滅したとかガッカリしたとかいう感想が聞かれるが、私は前からそういう素養はあると思っていたので、さもありなんという感想だった。 というのも私は、この人が左翼系のトンデモとは極めて親和性の高いガイア理論のシンパであると前から知っていたからだ。 デビルマン・寄生獣・ネ... 2007.10.1 科学技術哲学
政治経済社会 陰謀論は現代の宗教 陰謀論と呼ばれる考え方がある。『アポロ11号は月に行っていない』とか『911はブッシュ政権の自作自演である』とか、傍目には荒唐無稽な議論を信じたがり、いくらでもある反対の論拠には全く耳を貸さない。 それを非難したいわけではない。夏や冬があるのは太陽が離れたり近づいたりするからだと信じている人も大勢いる。逆に地球の公転や地軸の傾きに独力で気づける人もいない。無知は程度の問題であるし、他人に被害を及... 2004.9.13 政治経済社会