魔まマの性別逆転

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語/[後編] 永遠の物語【完全生産限定版】 [Blu-ray]

 『魔法少女まどか☆マギカ』(まどマギと略されることが多いが以下魔まマ)について書き殴り。TV版のネタバレあり。映画版のネタバレはなし。

 魔まマはそもそも全体に「合法鬼畜モノ」的な要素――いかに白昼堂々*1ひどいことを放送してのけるか追及したようなところ――がある。悪いと言っているのではない。私も皮肉屋なので、そこが好きだ。

 たとえば、どこで見たか忘れたが「魔法少女になっちゃいました」とか言ってるあたりのさやかちゃんを「彼氏の借金返すために○○○で働き始めた」と表現した人がいて、うまいこと言うなあと思った覚えがあるが、まあそういうことだ。

 キュゥべえなどはわかりやすいので省略して、一見わかりにくいところ2題が本題。

まどかの両親

 「夫(父)」「妻(母)」の役割を担っている人間の性別が入れ替わっているから一見そう見えないだけで、「夫」「妻」という役割そのものは極めてステロタイプだ。

 バリバリのキャリアでたまに酔っ払って帰ってきたりするけど、子供の決断は理解して背中を押してくる「父」と、ずっと家にいて家庭菜園とかやっててココアとか入れてくれる優しい「母」という具合に。

 だから、この意味では性別逆転して「ない」先生の婚期話だけは、かなり直接的に性差別的に感じられる。(感じられるというか、実際そうだ。)両親の性別が逆転してなかったら、とても見れたもんではなかったはずだ。

暁美ほむら

 ほむほむの行動原理がわからない、とりわけなぜまどかにそこまで執着するかわからない、とかよく言われるが、わからない方が自然だ。あのキャラは都合で少女になっているだけで、行動原理は完全に男のそれだからだ。性別を元に戻して、

 メガネで体が弱く、かと言って勉強ができるわけでもないミリオタ少年が、生まれて初めて女の子に優しくされて「君は僕が守るんだ!」と勘違いして舞い上がっちゃう。

 と置き換えると極めてリアルである。そしてそれ故に見れたもんではない。「本当は」男なのだが男子のままだと見れたもんではない、という都合で女子になってるだけ、というのは『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』にも共通するところだ。

*1:放送時間は深夜だったが、そういう意味ではなく。

コメント

  1. 匿名 より:

    ほむほむのメンタリティが男性だ、という話は
    任侠ものとして例えた文脈でなら昔見たな
    この例えよりは見れたものだし適切だと思うがねえ

  2. 匿名 より:

    うつアニメ ユリアニメ と言われるけどそのからくりは合法鬼畜ものだったのね??。でも うつのどこが、ユリのどこが悪いんですか~?

  3. 匿名 より:

    魔まマ・・・・・そういう略し方があるのか。
    見出しから予想したとうりだった。

  4. colonyan より:

    はじめまして。なるほどです。

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