NHKアニメ火の鳥太陽編

火の鳥 (1) (角川文庫)

 1回目をたまたまやってたのでぼーっと見たのだが、顔の皮剥ぎとか首チョンパとかイチ○ツとか全部スルーなのはまあ仕方ないとして……、もしかしなくても未来側無視ですか? この話の主題を何だと思ってますか? と思わず悪態つきたくなりましたわもう。

 太陽編については角川書店文庫版の解説がトンチンカンで腹を立てた記憶がある。ちなみにその内容は『鳳凰編などでずっと肯定的に描かれていた仏教が太陽編で悪玉なのは作者が何らかの意識変革を迫られていたからではないか』とかいうもの。

 太陽編で悪役をつとめる仏教側の描写が、作者が本当に憎む権力悪の生き生きとした描写と比べようもなく(悪い意味で)マンガチックで、ヤマト編で言及されている『歴史は見る側を替えれば云々』という価値観の実践として無理して悪役に描いてるのは一目瞭然でしょうに。

 話の大筋にしたって、人や獣に生まれ変わりながらどうにもできない苦しみを繰り返す世界を解脱するってこれ以上どうすればいいのってほど仏教そのものじゃないですか。

 私は普段ほとんどアニメ見ないのでアニメ化を嫌がるファンの気持ちはあまりわからなかったが、火の鳥は結構思い入れがあるのでちょっときつかった。せめてこの機会に原作を読んでくれる人が増えることを願う。

おまけ

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