話が通じない話『バベル』 オススメ度 8/10

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 タイトルのバベルとは

聖書におけるバベルの塔

バベルの塔の記事は『旧約聖書』の『創世記』11章にあらわれる。位置的にはノアの物語のあとでアブラハムの物語の前に置かれている。そこで語られるのは以下のような物語である。

もともと人々は同じ1つの言葉を話していた。シンアルの野に集まった人々は、れんがとアスファルトを用いて天まで届く塔をつくってシェム(ヘブライ語、慣習で名と訳されている)を高くあげ、全地のおもてに散るのを免れようと考えた(偽典の『ヨベル書』によれば神はノアの息子たちに世界の各地を与え、そこに住むよう命じていた)。神はこの塔を見て、言葉が同じことが原因であると考え、人々に違う言葉を話させるようにした。このため、彼らは混乱し、世界各地へ散っていった(『創世記』の記述には「塔が崩された」などとはまったく書かれていないことに注意)。『創世記』の著者はバベルの塔の名前を、「混乱」を意味するバラルと関係付けて話を締めくくっている。

原初史といわれ、史実とは考えられないアブラハム以前の創世記の物語の中で、バベルの塔の物語は世界にさまざまな言語が存在する理由を説明するための物語であると考えられている。と、同時に人々が「石のかわりにれんがを、しっくいの代わりにアスファルトを」用いたという記述から、古代における技術革新について触れながらも、人間の技術の限界について語る意味があると考えられる。

(バベルの塔 – Wikipedia)

 のこと。というわけだからテーマはディスコミュニケーションと格差。とにかく話が通じない。全ての登場人物と全ての登場人物の間で話が通じない話ばかり。

 モロッコ・日本・アメリカ・メキシコの4地域を舞台に、モロッコ人一家、アメリカ人夫婦、夫婦の子供たちと子守のメキシコ人のおばちゃん、日本の聾唖の女子高生とその父親あたりの主要人物たちの数日間が淡々と描かれる。

 全部が一丁のライフル銃で繋がってはいるわけだが、宣伝と違って別にこの銃を巡って思いも寄らない展開に進んでいくということはない。

 がっかりしたという人も多いみたいだが、本当は世界中が因果で1つに結びついているはずなのに現実はあまりにもバラバラだということを描きたい映画なのだから、これは宣伝の方法が間違っているんだろう。

 ただし日本編は話題になったポケモン光線がかなり強烈な上、なんという思考回路この女子高生は間違いなく色情狂みたいなストーリーなので間違ってカップルや家族連れで見てしまった人は気まずいことこの上なかっただろう。全体としてはかなり面白かった。

おまけ

 まあ世界の言語が多様なおかげでこんな空耳ソングを楽しめもするわけだ。感謝感謝。(下ネタ全開注意!!)

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