半熟卵の件のブログ他人の不幸は蜜の味は、私が初めてブログツールを使い始めた頃にほぼ全エントリを読破した。
ブログのユーザビリティ等の一般論に留まらず、ブログ界隈・はてな界隈というのがどんなもので、どんな人間がどんな事を考えてどんな事をしているものなのか。さまざまな観点で非常に参考になった。
その経験から言えばこの半熟卵の件、LSTYさんが分かってやってないわけがない。要するに全部釣りだ。
最初の勘違いがネタか天然かは私にもわからないし、企業の書き込みは予測不能の出来事だったに違いないが、少なくとも炎上ネタになりだしてからの行動*1は確実にわざとだ。
単純に自分の心にもないことを書いて、誰かが自分の本心とまったく異なるとんちんかんな反応を*2返すのを見るのが好きな人なのだ。
非難しているわけではない。そのようにメタレベルで人間心理を弄ぶ事が好きであればこそ、私が参考にしたいと思ったような濃い考察ができるのに違いないのだから。
LSTYさんはああしていつものように“界隈”を風刺している。「お前たちは企業や社会の問題を告発する立派な人間のふりをしているだけで、実はコテハンな分だけ無責任な2ちゃんねらーよりマシという幻想に酔っているアクセス乞食に過ぎないのさ」と。
私が幻滅したのはLSTYさんの芸を十分理解できるはずでありながら、結局2ちゃんから来た愚かなネットイナゴは云々といった風にまとめ上げてトラックバックしたり、はてなブックマークコメントしたりしてしまう“界隈”に対してだ。
たとえ話で言うとこんな感じか?
皮肉屋の男がいた。王様は裸だと言ったが誰も注目しなかったので、自分も裸になって行列を併走してみることにした。
すると男を王様の親類か何かと勘違いした市民達が銀貨の一枚でも恵んでもらおうと「あなたのお召し物も素晴らしいですね」と口々に言いながら集まってきた。
おそらくLSTYさんも大入りで嬉しいと同時に複雑な気分なのではないかと思う。
コメント
はじめまして。
この話題に関する多くのエントリの中で
一番自分の感じていたものに近い内容でちょっとスッキリ?しました。
LSTYさんの対応に違和感は持ってないですよ。私の知る限りいつも通りです(笑)。違和感あるのは周りの反応の方。私が昔はてなダイアリーを1ヶ月で出たくなった理由はもそのあたりの感覚に関係していると思います。
あんまり舞台裏をばらさないでください(笑)でも、この記事はほめすぎです。TBでもらった意見は多くが常識的な物だったし、それに落胆はしていません。それほど性格悪くはない。
でも不思議なのは、木戸さんを含め、僕の今回の対応に違和感を持つ人が多い事です。それは炎上を体験していないからじゃないのかなあ、とも思います。大衆を扇動するのにも似た楽しさがありますよ。2年前の今頃、僕は蟻の飼育をしていて、その行動を見て楽しんでたんですが、そういう事を思い出しました。