サイモン・シン『代替医療のトリック』

代替医療のトリック

 うちではお馴染みのサイモン・シン4作目。テーマはもちろん代替医療

  • 第1章 いかにして真実を突き止めるか
  • 第2章 鍼の真実
  • 第3章 ホメオパシーの真実
  • 第4章 カイロプラクティックの真実
  • 第5章 ハーブ療法の真実
  • 第6章 真実は重要か?

 原題”Trick or Treatment”は、直訳すれば『詐術か治療か?』だが、ハロウィンの「トリック・オア・トリート(Trick or treat. お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ)」とかけている。

 この邦題は真面目すぎて内容にそぐわなくなっているのではないかと心配していたが、読んでみると本の内容も真剣そのものだったので、むしろこれでよいと思うようになった。まあ、ふざけられるような問題ではないから当然か。

 個人的にはあんまり新味のある話がなかったので、面白さとしては『ビッグバン宇宙論』*1以下だったが、あえて面白そうな話題でなくこれをテーマに選んだサイモン・シンは本当に素晴らしいと思う。

 実際代替医療にかかってしまうような人や医療関係者はもちろん、自分は関係ないと思っているような人にもおすすめしたい。最近この本から取ったと思われるナイチンゲールと統計の話が結構ブックマークを集めていたりしたし、誰でも面白く読める要素はあると思う。

*1:文庫版では『宇宙創成』と改題されているようだ。

おまけ

 ホメオパシー→砂糖玉→飴

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