こ、こ、これはすごい。最高。ダークヒーローものとして1つの頂点を極めてしまったのではないか。興行成績でタイタニックに迫ると聞いて「はぁ? なんでバットマンが?」ぐらいの印象だったが、観た後なら完全に納得がいく。
思わずありえねーと突っ込みたくなる超ハイテクとかぶっ飛んだ展開とか、いい意味でマンガチックな部分と、現代的な重苦しい問題設定とかヒロインが不細工とか、嫌になるぐらいリアリティのある部分の配分が絶妙。
クリスチャン・ベール(リベリオンは名作だっぜ)のバットマンもハマり役だと思うが、みんな言ってるようにヒース・レジャー*1のジョーカーの狂気が素晴らしい。やっぱり道化=トリックスター=秩序の破壊者というのはいいモチーフだなあ。悪役大好き人間としては今時珍しいこういう純粋な悪キャラは嬉しくてたまらない。
一応『バットマン・ビギンズ』が前作のようだが、まったく知らなくても分かりやすいようにきちんと考えられているので大丈夫。私も観ていないが何の問題もなかった。むしろ前作が微妙な出来だったら、こちらの完成度の高さを邪魔する可能性もあるので、まだ観ていない人がわざわざ観る必要はないと思う。
とりあえずバットマンというのはアメコミ原作で、犯罪都市ゴッサム・シティの市民を護るため、特殊な超能力ではなく資金力にモノをいわせたハイテク装備で犯罪者と戦うマスクヒーローであるということさえ知っていれば十分*2。ネタバレ防止のため、余計な情報は仕入れようとせずとにかく観た方がいい。
おまけ
道化と狂気と言えばこいつを外すわけにはいくまい。Youtubeでも大人気。
コメント
なかなかの傑作ですね。
タイトルに「バットマン」がついいていないのは、間違って見に行ったガキがマジで泣くからか?
どうでもいいけど、背景のビル郡のほとんど全部とか、札束燃えるシーンの炎とか、全部CGだって!ある意味、バットマンの科学技術よりヤバい。劇中で「この技術は強力すぎる。あってはならない」というセリフがあったけど、映像処理技術はどうなのか?