政治経済社会

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『鳩山法相の死生観』を真剣に読めば死刑問題がわかる その5

「ウェットとドライ」  だが、大臣が「日本の生命観は自然と共生であり、日本人はウエット」という持論を話し出したあたりから、分からなくなってきた。「死刑廃止論はドライでかさかさした人たちの考え。人の命を奪ったんですよ。何人奪っても死刑がない、そんなドライな世の中に私は生きたくない」 (特集ワイド:死刑執行13人 鳩山法相の死生観 - 毎日jp(毎日新聞))  さて、鳩山法相の言うウエットとドライは普...
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『鳩山法相の死生観』を真剣に読めば死刑問題がわかる その4

「地獄の劫火」  「だって正義のために死んでもらっているわけでしょ。他人を無残に殺して生き延びていてはいけない、というのが日本の法律であり、世論だ」。熱弁は続く。「遺族は極刑を望んでいる。大部分は1日も早い死刑執行を願っている。一生忘れることのできない傷であっても、正義の実現により、墓前に報告できる。うちの家族を殺したから報いを受けたんだよ、と。そういう気持ちになろうとしているときに、死に神が連れ...
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『鳩山法相の死生観』を真剣に読めば死刑問題がわかる その3

前回で日本の死刑の完成型を見たので、今度は死刑廃止の完成型を見てみようか。  私を含む大概の死刑廃止論者がロールモデルと考えているのは、すでに死刑を全廃しているEUだが、さすがと言おうか、以下の文章は死刑反対の論理をうまく要約していると言ってよい。 欧州連合は世界中で死刑制度が廃止されることを求めています 欧州連合(EU)は、世界のあらゆる国での死刑制度の廃止を目指して活動しています。この姿勢は、...
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『鳩山法相の死生観』を真剣に読めば死刑問題がわかる その2

永世名人 羽生新名人。勝利 目前、極限までの緊張と集中力 からか、駒を持つ手が震え出す 凄み。またの名、将棋の神様。   × ×  永世死刑執行人 鳩山法相。 「自信と責任」に胸を張り、2 カ月間隔でゴーサイン出して新 記録達成。またの名、死に神。   × ×  永世官製談合人 品川局長。 官僚の、税金による、天下りの ためのを繰り返して出世栄達。 またの名、国民軽侮の疫病神。 (6/18 朝日新...
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『鳩山法相の死生観』を真剣に読めば死刑問題がわかる その1

予習用資料と前置き 死刑 - Wikipedia 死刑存廃問題 - Wikipedia 特集ワイド:死刑執行13人 鳩山法相の死生観 - 毎日jp(毎日新聞)  宮崎勤の死刑執行や朝日新聞の死に神コラムをきっかけに再燃している死刑問題。ガイア教シリーズの途中なので、これに中途半端に触れると「なんでも宗教で片づけようとすんなよ」とか誤読されるのが嫌で黙っていようと思ったのだが、そうもいかない気がして...
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内藤正典『激動のトルコ―9・11以後のイスラームとヨーロッパ』

トルコについての本。 世俗主義とイスラーム主義の対立の話 イラク戦争とクルド問題の話 EUへの加盟を望むが、結局はイスラムだから何かと口実を設けられて拒否される話 911やムハンマド風刺画事件とEU内のトルコ系移民の話 EU内部の政教分離の話  特に「これは!」という何かがあるわけではないが面白かった。ここはやはり21世紀の運命を分ける土地の一つなんだろうな。 おまけ 【ニコニコ動画】沸騰都市 0...
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沸騰都市 第1回 ドバイ 砂漠にわき出た巨大マネー

久々に見たテレビ番組。これは面白かった。ブルジュ・ドバイの凄まじさは聞きしにまさるな。いつかバブルが弾ける時が来ると思うと怖くもあるが。 今から30年前、地球上に人口1000万を超える都市は、東京、ニューヨーク、メキシコシティの3都市だけだった。いま、その数は20となった。上海、サンパウロ、ダッカ、イスタンブール…。ほとんどは、新興国の都市だ。20都市だけで世界のGDPの半分を占める。国連人口白書...
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最終喜械(エンドジョイ)

公的な自殺センターができればいいのに 自殺もまた自己表現である - らめぇ  こういう話を見て思い出すのは『銃夢』のこのシーン。私は冗談抜きでこういうシステムは実現するんじゃないかと思う。まだ数百年は先の話だろうけど。  人間(を含む全生物)が一般に死を忌避することも、にも関わらず最後には死ぬことになるのも、そうした方が有利という単なる遺伝子の都合であるし、社会が一般に自殺を禁じるのはその法律や宗...