書評

政治経済社会

ニコラス・サリバン『グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換』

図書館でタイトルに目が留まったので読んでみたが、なかなか面白かった。 グラミン銀行については結構前から知っていたのだが、バングラデシュでこんなことが起きているとは知らなかった。 メモを書いておこうかと思ったが、すでに良いまとめが見つかったのでリンクさせてもらおう。机の上が汚いSEが書く日記 - 書評:『グラミンフォンという奇跡「つながり」から始まるグローバル経済の大転換』ニコラス・P・サリバン 著...
科学技術哲学

コンラート・ローレンツ『人イヌにあう』

「動物」と言ったとき最初に連想されるのはまずイヌかネコだろう。「刷り込み」の発見等の功績によりノーベル医学生理学賞を受けたコンラート・ローレンツのイヌネコ限定エッセイ集である。 彼の『ソロモンの指輪』は私が誰に対しても絶対の自信を持っておすすめする本の一冊である。彼の動物にたいする限りない知識と愛情の深さには敬愛の念を抱かずにはいられない。この本もイヌ・ネコが好きか嫌いかに関わらず楽しめるだろう。...
WEB情報通信

石野純也『モバゲータウンがすごい理由 オジサンにはわからない、ケータイ・コンテンツ成功の秘けつ』

私はオジサンだということがはっきりしました。本当にありがとうございました。……とか冗談言ってる場合ではない。本当にさっぱりわかっていなかった。 私は大学に入るまで携帯を持たなかったし、持ってからも通話・メール・カメラ以外の機能は全くと言っていいほど使わない。メールもPCが使えない時だけだ。ITmedia News:絵文字も空気も読めません 10代がハマるSNS「モバゲータウン」を28歳(♀)が探検...
科学技術哲学

ドナ・ハート ロバート W.サスマン『ヒトは食べられて進化した』

ヌーやインパラのような動物がライオンやハイエナに捕まってもりもり食われている。テレビの自然番組でお馴染みの光景である。 では霊長類――いわゆる猿――がヒョウやトラに捕まってもりもり食われている場面を見たことがあるだろうか? 私は昔この手の番組を平均よりかなり頻繁に見ていたと思うが、そんな場面は全く見たことがないと断言できる。 これは何らかの真実の反映なのだろうか? つまり猿は賢くて強いから他の動物...
WEB情報通信

西村博之『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? 巨大掲示板管理人のインターネット裏入門』

読んだ。面白い。内容的には特にどうということはないのだけど改めて思った。やはりひろゆき*1という人は本当に不思議だ。 いい加減な根拠でハチャメチャな思考をしているような時でも、結論としてはなぜか重要な部分を必要十分なだけ掴んでしまう。たとえばこの辺、 '70年代には、宇宙に行けばきっと何かあるはずだなど、無限の未来に対する無限の投資がありました。しかし、アメリカは国家として巨額の投資を行ったにもか...
文化芸術宗教

ゴセシケゴセシケ

地上でもっとも凶々しいSF合成脳のはんらん(合成怪物) ずいぶん前に読んだ覚えのあるはずの上のリンクの文章がなぜかはてブの注目エントリに上がっていた。私もこの本は小学校の図書館で読んで強く記憶に残っている。 今思えばSFに限らず私の趣味一般、たとえば登場人物皆殺し系の悲劇的というか破滅的な結末の話が好きだったりすることなどにかなり影響を与えているような気がする。 「『脳に意識がある』ということが重...
科学技術哲学

複雑系・カオス・フラクタル関係のおすすめ本まとめ

「複雑系関係でいい本知りませんか?」というリクエストが(リアルで)あったので備忘がてらまとめてみました。 基本は圧倒的にこれがおすすめ。なんと言ってもローレンツ本人の手によるだけあって非常にわかりやすい。図表が豊富なのも良い。 下のは4冊は応用編。生物・物理・宇宙論・数学等との関連。どれも甲乙付けがたいぐらい最高に面白いですぞ。6/1 追記 もうちょっとあっさり読みたいという人は複雑系ブームのきっ...
文化芸術宗教

虹影『飢餓の娘』

母が家に置いていったので読んでみたが、これ自体はそこまで面白いとは思わなかった。『ワイルドスワン』と似たような内容で、そちらの方が面白かった。 これまでの経験を思い出してみると、近代中国に関する文学で本気で面白いと思ったのは『大地』と『阿Q正伝』。後者は短いし青空文庫でも読めるのでまだの人にはおすすめ。