ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ28 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 3/8 【第27回】 【目次】 【第29回】 『イルカと話す日』を読み進める前に、ちょっと補足しておかなければならないことがある。 私はリリー博士のことを「ガイア教史上最重要人物」と呼んでいる。私はそれが適切な表現であると思っているし、今後も変わらない。 ただし、それが「彼がいなければガイア教は生まれなかっただろう。」とか「彼がいなければ反捕鯨運動などなかっただろう。」というような意味に受け取られて... 2008.3.30 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ27 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 2/8 【第26回】 【目次】 【第28回】 前回に続きジョン・C・リリー著『イルカと話す日』を読み進めよう。やっと本人の登場。 著者序文 一九五五年、私はイルカ(本書では基本的にハンドウイルカTursiops truncatusを指す)の科学的研究に着手した。一九六八年、この研究プログラムは終了した。この間、イルカについて大きな発見がいくつもなされた。 一九六八年から一九七六年にかけて、私は自分自... 2008.3.17 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ26 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 1/8 【第25回】 【目次】 【第27回】 ではジョン・C・リリー著『イルカと話す日』を読むことにする。 日本での出版は1994年だが、原著"Communication Between Man and Dolphin: The Possibilities of Talking With Other Species"は1978年の刊行であるので時代を意識する必要があるときは78年の方に脳内時計を合わせ... 2008.3.9 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ21 スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』 2/4 【第20回】 【目次】 【第22回】 第二章 ダーウィン以前のアメリカにおける人種多起源論と頭蓋計測学 白人より劣等で別種の黒人とインディアン 秩序は神の第一法則だ、それを明らかに語るならば、 人間に大小・貧富・賢愚のあるのは当然である アレキサンダー・ポープ『人間論』(一七三三年)(岩波文庫版より) 現存する社会の階層は正当なものであり、必然的なものであるとするために、理性に、あるいは宇宙の本... 2008.2.11 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ20 スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』 1/4 【第19回】 【目次】 【第21回】 キリスト教を中核とする中世の安定した世界観は、科学の勃興によって大きく揺さぶられることになった。 とりわけ、人間が神によって特別に創造されたものではなく、猿から*1進化したことを意味する進化論は、倫理と社会を決定的に破壊するものとして激しい反発を受けた。 ローマ法王ですら進化論をただの仮説を超えていると認めざるをえない現代でも、まだアメリカのプロテスタン... 2008.2.11 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ19 人種差別と反捕鯨の関係は複雑で、一言で済むような簡単な答えはない 【第18回】 【目次】 【第20回】 次の脳内時間旅行の行き先は約150年前から約50年前までの約百年間、2番目の存在の大いなる連鎖の時代である。 象徴的な出来事としては、ちょうど『種の起源』の刊行から、第二次世界大戦の終わりぐらいまでの期間にあたり、その主要なテーマは人種差別である。 しかし、人種差別というとりわけセンシティブな話題を扱うに当たって、まずよくある誤解を解いておかなければなら... 2008.2.2 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ17 ダレン・オルドリッジ『針の上で天使は何人踊れるか』 2/2 【第16回】 【目次】 【第18回】 第一章 序論 奇妙な世界 中世からルネサンス期までのキリスト教は驚くほど広範囲に行き渡っており、長い伝統を持つものだった。R・W・サザーンの言葉を借りれば、中世の教会は「世界が知り得る限り最も複雑で、完璧なまでに統合された宗教的思想と儀式の組織体系」を支配していた。この組織体系は十一世紀以降に異端が人気を集めたことや、一五〇〇年代にカトリックとプロテスタント... 2008.1.27 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ16 ダレン・オルドリッジ『針の上で天使は何人踊れるか』 1/2 【第15回】 【目次】 【第17回】 今回からガイア教理解の最大のポイントの一つとなるキリスト教理解のため、『針の上で天使は何人踊れるか』を教科書にして話を進める。 監修者まえがき 奇態なるヨーロッパ 池上俊一 歴史は私たちが生きていく上での教師である。私たちが遭遇するような出来事は、大抵、過去の人々がすでに体験済みで、苦労して解決法を見出してくれているか、そうでない場合でも、結果は顕然と現れ... 2008.1.26 ガイア教の天使クジラ