医学

おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2020年9月版

『21世紀の啓蒙: 理性、科学、ヒューマニズム、進歩』★★★★★  スティーブン・ピンカー著。原題 "Enlightenment Now"(啓蒙を今)。素晴らしい。内容についてはshorebird先生にお任せ。 訳書情報 「21世紀の啓蒙」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀: 公正な社会への資本主義と民主主義改革』★★★★★  エリック...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2017年11月版

『自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く』★  松本敏治著。方言は、ほとんどが人間から(苦手な)人間関係や心情を伴う形でもたらされるため、主にテレビから言葉を覚えることになるからではないか、という説。なかなか面白い。 『東方鈴奈庵 〜 Forbidden Scrollery.(7)』★★  春河もえ著、ZUN原作。完結。当然ネタ切れ感は否めないものの、最後まで一定のクオ...
科学技術哲学

マーティン・J・ブレイザー『失われてゆく、我々の内なる細菌』

失われてゆく、我々の内なる細菌:みすず書房 失われてゆく、我々の内なる細菌 - 楽園はこちら側  久々に単独エントリでおすすめしたくなった本。個別には、どれもすでに聞いたこともあるような話ではある。しかし、全部まとめて一貫して説明されると、わずかなりとも世界観を揺るがされるような話でもある。  アレルギーの衛生仮説はなんとなく外部の細菌・寄生虫ばかりに目が行っていたが、常在菌に関するものである可能...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年2月版

『反対進化』★★★★  エドモンド・ハミルトン著。おもろい。古さは否めないけど、粒ぞろい。 『「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する』★★  橘玲著。タイトルが悪い。副題の方が内容を表すには正しい。進化心理学や行動経済学が好きな人にはもう当たり前の内容だけど、簡単なまとめとしてはいいのでは。 『だれもが偽善者になる本当の理由』★★★★★  ロバート・クルツバン著。読んだの結...
科学技術哲学

『人間と動物の病気を一緒にみる : 医療を変える汎動物学の発想』

人間と動物の病気を一緒にみる  バーバラ・N・ホロウィッツ著、キャスリン・バウアーズ著。原題"Zoobiquity The Astonishing Connection Between Human and Animal Health"(汎動物学 人間と動物の健康の間の驚くべきつながり)。  (人間の)医学は獣医学からもっと学ぶことがあるという本。素晴らしく面白かった。進化医学・進化病理学・進化心理...
科学技術哲学

クリストファー・レーン『乱造される心の病』

私はADHDなどの新しい精神疾患の概念には懐疑的である(参考)が、ちょうどそれに関する話題のようだったので読んだ。  ますます疑念が強まる結果になった。読んでいて楽しい本ではないが、下の目次や抜粋を見て興味を持った人にはおすすめする。 目次 第1章 心の問題か?脳の問題か?――不安をめぐる一〇〇年の闘い 第2章 感情が病状にされる――診断をめぐる闘争 第3章 内気は病気になった!――精神医療産業の...
科学技術哲学

「メタプラセボ効果」は当然あると思う

忘却からの帰還: メモ「メタプラセボ仮説」  メタプラセボ仮説という単語自体は初めて聞いたが、私はこの効果は当然あると思う。  まず、メタプラセボもプラセボも何も関係なしに、そもそも「傷や病気が治るのはなぜか?」ということから考えよう。  傷や病気はホイミやケアルの魔法で治るのではない。「自然」に治るのでもない。意識的にする必要はないが、自分の身体の各細胞が必死に働いて治すのだ。そして、必死に働く...
科学技術哲学

マーリーン・ズック『考える寄生体―戦略・進化・選択』

『パラサイト・レックス』以来の面白い寄生ものを期待したのだが、どちらかというと進化医学ものだった。  面白さは普通。寄生ネタなら『パラサイト・レックス』、進化医学としては『病気はなぜ、あるのか』の方を先におすすめする。  1箇所だけ憶えておきたい箇所があったのでメモ。いつか詳細に紹介したいと思っている『恋人選びの心―性淘汰と人間性の進化』で使うかも。 鳥のさえずりは脳の特定の部分でコントロールされ...