宗教

ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ42 ロバート・A・ハインライン『異星の客』 1/2

【第41回】 【目次】 【第43回】  また1年以上間が開いてしまった。このまま年に1回のようなペースだと、100歳まで長生きしても未完に終わってしまいそうなので、なんとしてでもペースを上げようと考えている。  今回取り上げるのは、今度こそ、押しも押されもせぬSF作家の正真正銘SF小説、ロバート・A・ハインライン『異星の客』(1961)である。  前回同様、いま読んで面白い小説だとは言いがたいので...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ41 ジェームズ・ヒルトン『失われた地平線』

【第40回】 【目次】 【第42回】  あのハンターハンターさえ連載再開するぐらいだから自分も頑張ろうと思ってこのエントリを書き始めたら、書き上がるまでに再び休載してしもた(笑)。まあ仕方ない。始めよう。  今回取り上げる作品、記念すべき後半戦最初の作品は、ジェームズ・ヒルトン『失われた地平線』(1933)である。  未来・SFの世界にご案内しようとか言っておいて*1いきなり普通はSFに分類される...
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ガイア教の天使クジラ40 一本目の糸:オリエンタリズム

【第39回】 【目次】 【第41回】  ここまで『存在の大いなる連鎖』という一本の柱に沿って、時系列に進んできたこのシリーズだが、ここからは、詳細に分け入る代償として、多少複雑にならざるをえない。  このシリーズでは、過去と未来で何が変化して何が不変であるかを常に意識することが、理解にあたって重要だ。*1しかし、完全に過去から現在へ進みながら、多岐にわたる話を扱うと、話があちこちに飛びすぎてわかり...
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ガイア教の天使クジラ39 ガイア教徒よりもガイア教的な日本人

【第38回】 【目次】 【第40回】  大きな鍵*1を逆向きに使うことで、鏡のように「普通」の日本人の態度もよく理解することができる。一本の柱から離れて次の段階に進む前に、一度自分たちを振り返っておこう。 鏡その1  以下は、このシリーズ開始以前に、ネットのどこか*2で見かけた会話である。記憶からの再現なので一字一句正確ではないが、概ねこのようなものであった。 A「なあ、これはもちろん仮定の話だけ...
WEB情報通信

ブラッド・ストーン『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』

ジェフ・ベゾスおよびAmazon.comの伝記。すごく面白い。  内容そのものは本を読んでもらうとして、ひとつ本の内容とは直接関係のない大予言ごっこをしたいと思う。話半分に聞いてほしい。  ベゾスは近いうちに不老不死の研究を始める。関連技術の支援に資金援助(資本参加?)するのはもちろん、一番のネックは技術ではないということにも気づいて、思想的キャンペーンも同時に行うだろう。  その際に組む対象はブ...
科学技術哲学

ジャレド・ダイアモンド『昨日までの世界―文明の源流と人類の未来』

イベントも見に行ったほど好きなジャレド・ダイアモンドの新刊。いわゆる国家以前の「伝統社会」から現代人が参考にできることがあるのではないかというテーマ。 The World Until Yesterday その1 - shorebird 進化心理学中心の書評など  例によってshorebird先生が読書ノートを連載中であるので詳しい内容はお任せ。  自分は特に気になったところと個人的に参考にしようと...
文化芸術宗教

ヨブ記の肝は『公正世界信念』の否定

『公正世界信念』のTweetについて、社会心理学者からの疑問 - Togetter ヨブ記タグについて - 東瀛倭族拝天朝  1を見て2を思い出し、見に行ったが、消えてしまっている。リンクはInternet Archiveに張っておく。  伝統宗教というのは一見古臭くて不合理に見える。見えるというか、もちろんある意味ではその通りである。  しかし、もっと古くから存在する――進化心理学的な意味で――...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2013年1月版

『さっさと不況を終わらせろ』★★★★  ポール・クルーグマン著。やはり素晴らしい。 『American Pie―Slice of Life Essays on America and Japan』★★★★  ケイ・ヘザリ(Kay Hetherly)著。NHKラジオ英会話で有名な人らしい。英語も簡単で内容もわかりやすく興味深い。学習者におすすめ。 『ファインマンさんの流儀』★★★★  ローレンス・M...