政治

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山森亮『ベーシック・インカム入門』

ベーシック・インカムの話は最近よく聞くが、ほとんど聞き流していた。本としてはこれが最初。私の第1感は「理念は素晴らしいかもしれんがなんかおかしい」というものだ。 「働かざる者食うべからず」という考え方を批判*1する時は、働かずに食っている金持ちの家に生まれた人間のことにちゃんと言及しているのに、働くことへのインセンティブを削ぐのではないかという疑問*2には、 ベーシック・インカムに対する答えられる...
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ポール・コリアー『民主主義がアフリカ経済を殺す 最底辺の10億人の国で起きている真実』

原題"Wars, Guns, and Votes: Democracy in Dangerous Places"(『戦争・銃・投票〜危険な場所での民主主義』)。『最底辺の10億人』と同著者。 内容はよく紹介されているところがあったので、参考リンク先などに譲って繰り返さないが、「民主主義体制下では所得の増加と共に安全度が増し、独裁体制下では所得の増加と共に暴力度が増す。この二本のラインが交差するポイ...
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マット・リドレー『繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史』

原題は『合理的楽観主義者――繁栄はどのように進化したか』ぐらいの意味。直訳の方が良かったのではないかと思うこと以外はまったく素晴らしい。強くおすすめする。 内容的には、すでによく紹介されているところがあるのでそちらに譲るが、ちょうど関連書籍に並べたような本の内容をまとめたような感じになっている。これまで好意的に紹介してきたものばかりなので、同時におすすめ。参考リンク書評 「The Rational...
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手嶋龍一 佐藤優『インテリジェンス 武器なき戦争』

正直あんまり面白いとは思わなかったけど、「永田メールにコロっと引っかかった前原誠司は今後二度と外交などのインテリジェンス活動に関わるべきではない」(要約) とかいうようなことが書いてあって予見的だったので一応紹介。参考リンク前原誠司はこんな人・インテリジェンスのない男〜「インテリジェンス・武器なき戦争」より: 本のセンセのブログおまけ おお、こわいこわい。【ニコニコ動画】スプラッターハウス 武器な...
おすすめ書評まとめ

書評在庫一掃セール2010年10月版

最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。 ★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。『5万年前―このとき人類の壮大な旅が始まった』★ ニコラス・ウェイド著。ところどころちょっと勇み足っぽく見えるところがあるが、悪くないと思う。...
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ティム・ハーフォード『人は意外に合理的 新しい経済学で日常生活を読み解く』

『まっとうな経済学』と同著者。 原題は『生活の論理:不合理な世界の合理的な経済学』ぐらいの意味合いで、今回もかなり面白い。 『まっとうな経済学』は『ヤバい経済学』と連続して紹介したけど、奇しくもまた『超ヤバい経済学』に連続しての紹介。 それぞれの位置づけも、やはり前回と同じで、変わった話題に経済学的視点を適用してみる『超ヤバい経済学』に対して、こちらはひたすら“インセンティブ”という視点に絞って地...
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スティーヴン・D・レヴィット スティーヴン・J・ダブナー『超ヤバい経済学』

前作に比べると大幅に劣るけど、やはり面白い。売春の章が一番面白かった。 一般に話題になったのは温暖化の章らしいが。まあこんな皮肉った言い方してるから、もめるのは仕方ないか。 一方、どんな宗教にも邪教はつきもので、地球の温暖化もご多分にもれない。ボリス・ジョンソンは古典学を学んだジャーナリストで、その後ロンドン市長になった人だ。彼はラヴロックを読んで――ジョンソンはラヴロックを「神がかりの人」と呼ん...
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話せばわかる

「お互い人間なんだから、話せばわかる」 という考え方がある。 一見、文句のつけようのない立派な考え方に見えるが、大きな問題がある。 なぜか? 対偶を取ってみればわかる。「話してもわからない(≒自分に同意しない)やつは人間ではない」 と言っているのと同じである。 「話せばわかる」という信念は、自分が間違っている可能性を常に真剣に考える態度とセットでなければ危険である。おまけ 13日の金曜日→ジェイソ...